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一㦮五厘の旗(花森安治 著)

一㦮五厘の旗(花森安治 著)
昭和33年から45年まで『暮しの手帖』に書いたエッセイの中から、29篇を自選した単行本の初版本。現在も刊行が続けられているが、現行版は函のデザインが変更され、正面にタイトルが入れられている。

単行本『戦争中の暮しの記録』の元となった『暮しの手帖』1968年夏号を刊行した翌年、花森安治は取材先の京都で、心筋梗塞の発作にみまわれる。その際に病床で、初めて「じぶんで書いたものを、じぶんで1冊にまとめよう」と思い立ったとあとがきに記されている。

1971年に本書を刊行し、読売文学賞随筆・紀行賞を受賞。その7年後に、花森安治は再び心筋梗塞を起こし帰らぬ人となった。
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軍隊というところは ものごとを
おそろしく はっきりさせるところだ
星一つの二等兵のころ 教育掛りの軍曹が
突如として どなった
貴様らの代りは 一㦮五厘で来る
軍馬は そうはいかんぞ
聞いたとたん あっ気にとられた
しばらくして むらむらと腹が立った
そのころ 葉書は一㦮五厘だった
兵隊は 一㦮五厘の葉書で いくらでも
招集できる という意味だった

(「見よぼくら一㦮五厘の旗」より)
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◎Contents
塩鮭のうた
札幌
戦場
なんにもなかったあの頃
商品テスト入門
見よぼくら一㦮五厘の旗
酒とはなにか
1ケタの保険証
もののけじめ
リリスプレスコット伝
重田なを
千葉のおばさん
まいどおおきに
大安佛滅
日本料理を食べない日本人
結婚式この奇妙なもの
漢文と天ぷらとピアノと
お互いの年令を10才引下げよう
世界はあなたのためにはない
どぶねずみ色の若者たち
8分間の空白
医は算術ではない
広告が多すぎる
うけこたえ
美しいものを
煮干の歌
武器をすてよう
無名戦士の墓
国をまもるということ

ソフトカバー ダストカバー 函あり
□publisher:暮しの手帖社
□date of issue:1971年 初版
□size:26.5x18.5cm
□page:333
□condition:経年なり・普通 函ヤケスレ汚れ傷み

» 評伝・ノンフィクション
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