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宝のひょうたん(張天翼 著、松枝茂夫・君島久子 訳)- 岩波少年文庫
☆2024.1.13 再掲
1974年から85年まで刊行された「ペーパーバック版」の岩波少年文庫より。
著者・張天翼は、1929年に魯迅の推奨を得て中国文壇にデビュー。風刺小説で人気を博したのち、児童文学に軸足を移して数多くの作品を残した。
『宝のひょうたん』は、中国の昔話『宝瓢箪』をもとに書かれた物語。1958年3月に刊行され大評判となり、早くも同年12月に翻訳され、岩波少年文庫に収録された。
王葆(ワンパオ)少年はある日、川で釣りをしていて、人間の言葉を話す、奇妙なひょうたんを釣り上げる。それは、欲しいものを何でも出してくれる「宝のひょうたん」だった。しかし、その不思議な力のために、やっかいな事件に巻き込まれるようになり……。
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「タカラ……タカラ……タカラノ……ヒョータン……」
きくほどに、きくほどに、ますますはっきり聞こえてきた。
「なに?」ぼくは釣竿を放りだして、とびあがった。「宝のひょうたん?……聞きちがいじゃないかな?」
その声は答えた —— やはりカエルが鳴くようだが、ことばとしても聞きとれた。
「そうです、そうです、聞きちがいじゃありません」
「なんだって? きみが昔話にある、あの宝のひょうたんなのかい?」
(本文より)
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絶版または版元品切れ
ソフトカバー
ダストカバーのないペーパーバック版
□publisher:岩波少年文庫
□date of issue:1977年 13刷(1958年 初版)
□size:17.2x11.5cm
□page:289
□condition:経年なり・普通 表紙スレ汚れ
三方薄ヤケ 経年シミ
» 小説
https://narda.thebase.in/categories/1326662
1974年から85年まで刊行された「ペーパーバック版」の岩波少年文庫より。
著者・張天翼は、1929年に魯迅の推奨を得て中国文壇にデビュー。風刺小説で人気を博したのち、児童文学に軸足を移して数多くの作品を残した。
『宝のひょうたん』は、中国の昔話『宝瓢箪』をもとに書かれた物語。1958年3月に刊行され大評判となり、早くも同年12月に翻訳され、岩波少年文庫に収録された。
王葆(ワンパオ)少年はある日、川で釣りをしていて、人間の言葉を話す、奇妙なひょうたんを釣り上げる。それは、欲しいものを何でも出してくれる「宝のひょうたん」だった。しかし、その不思議な力のために、やっかいな事件に巻き込まれるようになり……。
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「タカラ……タカラ……タカラノ……ヒョータン……」
きくほどに、きくほどに、ますますはっきり聞こえてきた。
「なに?」ぼくは釣竿を放りだして、とびあがった。「宝のひょうたん?……聞きちがいじゃないかな?」
その声は答えた —— やはりカエルが鳴くようだが、ことばとしても聞きとれた。
「そうです、そうです、聞きちがいじゃありません」
「なんだって? きみが昔話にある、あの宝のひょうたんなのかい?」
(本文より)
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絶版または版元品切れ
ソフトカバー
ダストカバーのないペーパーバック版
□publisher:岩波少年文庫
□date of issue:1977年 13刷(1958年 初版)
□size:17.2x11.5cm
□page:289
□condition:経年なり・普通 表紙スレ汚れ
三方薄ヤケ 経年シミ
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