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幸田文の世界(金井景子ほか 編)

幸田文の世界(金井景子ほか 編)
☆2023.12.25 再掲
独自の韻律によって読む者を引き込まずにはおかない文章の魅力、台所のまな板の上から出発して花柳界や森の中、崩壊地にまでおよぶ問題意識の拡がり——。

「幸田文の世界」に魅せられた人々のエッセイ、論文、そして全集未収録作品などを通じて、その真髄に迫る。『幸田文全集』の編纂に携わった四人の国文学者によってまとめられた本。

消防士に扮した写真、小説『おとうと』のテレビドラマ・映画化に関する資料など、貴重な図版を数多く掲載。巻末に収められた8篇の全集未収録作品にも、幸田文らしさが横溢している。
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けさ四時すぎ全然知らないひとが電話で五重塔の火事をしらせてくれた。夢中でゆたかのまま飛出してきてしまった。父が生前、ものが破壊されるときが一番むごい姿だとよくいっていましたが、はからずも一番いやな姿をみてしまったわけです。
死体が二つあるということですが、どういう人たちなのか早くしりたい。もしあとで焼跡に入れてもらえるようなら、もう一度はいってみたい。
(全集未収録作品「谷中五重塔放火心中事件 談話」より抜粋)
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◎Contents
口絵「本のきもの」(単行本の装幀)
1 ESSAY
「大作家」と「女流作家」(水村美苗)
 幸田文の近代(中沢けい)
『崩れ』或いは幸田文学の三つの「種」(勝又浩)ほか
2 ALBUM
 メディアと幸田文
 アプローチ幸田文
  幸田文さんに歌舞伎の話を訊く(有吉佐和子)
  幸田文「鼻」(上林暁)
  群像創作合評「流れる」
 (武田泰淳、椎名麟三、埴谷雄高)ほか
文のあしあと
 向島、新川、小谷川、柳橋、斑鳩、小谷
3 STUDY
 崩れとしての文(清水良典)
 掃除の仕方について(松山巌)ほか
4 全集未収録作品
 談話 むごい姿を見て
 書評 宇野千代著『おはん』
 随筆 畳に散った札束 ほか
 
絶版または版元品切れ
ハードカバー ダストカバー
□publisher:翰林書房
□date of issue:1998年 初版
□size:21.8x15.5cm
□page:397
□condition:経年なり・普通 カバースレ傷み

» 評伝・ノンフィクション
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