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台湾少女、洋裁に出会う ー 母とミシンの60年(鄭鴻生 著、天野健太郎 訳)

台湾少女、洋裁に出会う ー 母とミシンの60年(鄭鴻生 著、天野健太郎 訳)
日本統治時代の台南に生まれた少女が、日本がもたらした西洋の服飾文化「洋服」に憧れ、それを自ら作り出す「洋裁」という技術を習得して人生を切り開いた物語。

主人公の女性の名は、「施伝月」(しでんげつ)。1936年、17歳のときに日本人が経営する日吉屋洋装店で働きはじめ、1940年に日本へ「洋裁留学」を果たす。帰国後、1953年に洋裁学校を開き、76歳でリタイアするまで、台湾女性の自立を支え続けた。

実子である著者が、母親から伝え聞いた記憶の糸を解きほぐし、激動の歴史にもまれながら生きた、ひとりの台湾女性の人生を丁寧に描き出していく。
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朝から晩まで家の商売を手伝う退屈な毎日。友だちと遊ぶ以外にもうひとつ、少女時代の母を魅了するものがあった。(略)
当時、どこの商店でも、古新聞や古雑誌を自分たちで貼り合わせて紙袋にしていた。(略)母の目を引いたのは『主婦之友』や『婦人倶楽部』といった日本の婦人雑誌で、台南に住む日本人家庭の奥さんたちが買って読んだあと、回収に出したものだった。そのなかに、洋裁のページがあったのである。

(「日本の婦人雑誌が開いた新しい扉」より)
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◎Contents
目覚めのころ 1931-36
 初めて見たウェディングドレス
 「洋」服という新しい響き
 港町の旧家に生まれて
 日本の婦人雑誌が開いた新しい扉
学びのころ 1936-44
 洋裁店見習いの日々
 もっと上を目指したい ー 日本へ
戦中戦後の混乱を生きる 1944-53
 空襲とマラリア
 中華民国への復帰
独立のころ 1953
 社宅からスタートした洋裁学校
 大通りを一本入れば、昔ながらの路地
夢中で仕事をしていた 1953-60
 オーダーメイドの時代
 夜も洋装を学びたい
 教室が足りない
路地裏で花開く洋裁学校の全盛期 1960-74
 農村の少女が次々に
 新時代の到来
終わりの季節 1974-94
 歴史的役割の終焉
 ピリオド打つための準備
最後の盛装 ほか

ハードカバー ダストカバー
□publisher:紀伊國屋書店
□date of issue:2016年 初版
□size:17.7x12cm
□page:268
□condition:経年なり・普通 カバー少汚れ 
★栞ひも無し(根元から切れています)

» 評伝・ノンフィクション
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