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ぼやきと怒りのマリア - ある編集者への手紙(森茉莉 著、小島千加子 編)
森茉莉が、1958年から1976年まで、自らの担当編集者であった小島千加子に送り続けた書簡172通を年代順に収録。
『恋人たちの森』『枯葉の寝床』『贅沢貧乏』などの初期作品から『甘い蜜の部屋』までの、長・短編小説、あわせて十数篇書く間に、森茉莉の胸中に渦巻いていた想念が赤裸々に綴られている。
編者によって年代ごとに付記された「受取人のつぶやき - この頃の茉莉」に、本人の自己愛をつきはなすような客観的な「森茉莉像」が描かれており、興味深い。
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普通一般の手紙文と異り、茉莉特有の自由奔放な思いの発露のまま、また、どこで切れるかわからない、長々しい叙述のままの読みにくさも時にあるが、読物的要素に富んでいるのが見物である。
などと、気楽に言える立場では、実はない。手紙の束が蔵われてた部屋の一隅は、得体の知れない暗い圧迫感を漂わせ、寄り付きたくなかった。
森茉莉全集刊行にあたって何度も読み直す機会があったが、その都度受ける圧迫感は同じであった。茉莉は自己を「愛の肉食獣」と定義していたが、私は危くその餌食にされかかったのかもしれない。(あとがきより 抜粋)
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絶版または版元品切れ
ハードカバー ダストカバー
□publisher:筑摩書房
□date of issue:1998年 初版
□size:20.8×15.5cm
□page:438
□condition:経年なり・普通 カバースレ汚れ傷み 上端ヨレ
本体は良好な状態です
» 随筆・エッセイ
https://narda.thebase.in/categories/1326663
『恋人たちの森』『枯葉の寝床』『贅沢貧乏』などの初期作品から『甘い蜜の部屋』までの、長・短編小説、あわせて十数篇書く間に、森茉莉の胸中に渦巻いていた想念が赤裸々に綴られている。
編者によって年代ごとに付記された「受取人のつぶやき - この頃の茉莉」に、本人の自己愛をつきはなすような客観的な「森茉莉像」が描かれており、興味深い。
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普通一般の手紙文と異り、茉莉特有の自由奔放な思いの発露のまま、また、どこで切れるかわからない、長々しい叙述のままの読みにくさも時にあるが、読物的要素に富んでいるのが見物である。
などと、気楽に言える立場では、実はない。手紙の束が蔵われてた部屋の一隅は、得体の知れない暗い圧迫感を漂わせ、寄り付きたくなかった。
森茉莉全集刊行にあたって何度も読み直す機会があったが、その都度受ける圧迫感は同じであった。茉莉は自己を「愛の肉食獣」と定義していたが、私は危くその餌食にされかかったのかもしれない。(あとがきより 抜粋)
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絶版または版元品切れ
ハードカバー ダストカバー
□publisher:筑摩書房
□date of issue:1998年 初版
□size:20.8×15.5cm
□page:438
□condition:経年なり・普通 カバースレ汚れ傷み 上端ヨレ
本体は良好な状態です
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