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陥没地帯(蓮實重彦 著)
小説家・蓮實重彦としての存在を初めて世に問うた、ヌーヴォー・ロマンの作家たちの系譜につらなる前衛的な長篇作品。
1979年に伝説の雑誌『エピステーメ』の終刊号を飾り、1986年に単行本化された。
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「物語」はとうの昔に始まっているのだし、とうの昔に「事件」は終わっている。風景の中心はからっぽのまま、西風が砂塵を巻き上げ、群生植物の茂みは斜面にしがみついている…。
(「カバー裏紹介文」より)
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◎Contents
遠目には雑草なながらの群生植物の茂みが
いま、ホテルを兼ねた食堂の一階は
なにも今日ばかりがとりわけ長い一日だったわけではないし
だが、もしそれが事態の正しい解釈だとするなら
少女は、なぜ姉と呼ばれねばならなかったのか
いくつも折りかさなるようにしていっせいに茎を傾け
いま、二輛連結の路面電車は
ぼくは知っている
なにもとりわけ今日ばかりが
ずい分と時間がおかかりでしたこと
いま、語っているものはどこにもいない
水、水だ
絶版または版元品切れ
ソフトカバー ダストカバー 帯あり
□publisher:河出文庫
□date of issue:1995年 初版
□size:15.1x10.6cm
□page:171
□condition: 経年なり・普通 カバースレ汚れ
三方薄ヤケ
» 小説
https://narda.thebase.in/categories/1326662
1979年に伝説の雑誌『エピステーメ』の終刊号を飾り、1986年に単行本化された。
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「物語」はとうの昔に始まっているのだし、とうの昔に「事件」は終わっている。風景の中心はからっぽのまま、西風が砂塵を巻き上げ、群生植物の茂みは斜面にしがみついている…。
(「カバー裏紹介文」より)
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◎Contents
遠目には雑草なながらの群生植物の茂みが
いま、ホテルを兼ねた食堂の一階は
なにも今日ばかりがとりわけ長い一日だったわけではないし
だが、もしそれが事態の正しい解釈だとするなら
少女は、なぜ姉と呼ばれねばならなかったのか
いくつも折りかさなるようにしていっせいに茎を傾け
いま、二輛連結の路面電車は
ぼくは知っている
なにもとりわけ今日ばかりが
ずい分と時間がおかかりでしたこと
いま、語っているものはどこにもいない
水、水だ
絶版または版元品切れ
ソフトカバー ダストカバー 帯あり
□publisher:河出文庫
□date of issue:1995年 初版
□size:15.1x10.6cm
□page:171
□condition: 経年なり・普通 カバースレ汚れ
三方薄ヤケ
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