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幸田文の世界(金井景子ほか 編)

幸田文の世界(金井景子ほか 編)
☆2025.1.22 再掲
独自の韻律によって読む者を引き込まずにはおかない文章の魅力、台所のまな板の上から出発して、花柳界、森の中、崩壊地にまでおよぶ問題意識の拡がり——。

さまざまな人々のエッセイや論文、全集未収録作品などを通じて「幸田文の世界」の真髄に迫る、全集編纂者たちによって編まれた本。

消防士に扮した写真、小説『おとうと』のテレビドラマ・映画化に関する資料など、貴重な図版を多数掲載。
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けさ四時すぎ全然知らないひとが電話で五重塔の火事をしらせてくれた。夢中でゆたかのまま飛出してきてしまった。父が生前、ものが破壊されるときが一番むごい姿だとよくいっていましたが、はからずも一番いやな姿をみてしまったわけです。
死体が二つあるということですが、どういう人たちなのか早くしりたい。もしあとで焼跡に入れてもらえるようなら、もう一度はいってみたい。

(「談話 むごい姿を見て」─ 全集未収録作品 より)
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◎Contents
口絵「本のきもの」(単行本の装幀)
▶︎1 ESSAY
 「大作家」と「女流作家」(水村美苗)
 あとよそわかと着物─幸田文さんと私─(高田喜佐)
 惜しい「きもの」(小島千加子)
 幸田文と崩れ(日高堯子)
 幸田文さんの白い手(池内輝雄)
 《幸田文の長編小説を語る》『おとうと』(白坂道子)
 幸田文へのプローチ─『木』を中心に─
 幸田文の近代(中沢けい)
 《幸田文の長編小説を語る》『台所のおと』(浜田寸射子)
 幸田文の声、ことば(秋永一枝)
 『崩れ』或いは幸田文学の三つの「種」(勝又浩)
▶︎2 ALBUM
メディアと幸田文
 幸田格子一反を百名様に贈呈─中央公論社版全集と幸田格子─
 昭和三十年代、『おとうと』をめぐるメディア・ミックス
 二人の編集者が語る「木」、「崩れ」の創作現場
アプローチ幸田文
 幸田文さんに歌舞伎の話を訊く(有吉佐和子)
 幸田文さんこと(井上禅定)
 マスコミ交友録 幸田文さん(扇谷正造)
 群像創作合評「流れる」(武田泰淳、椎名麟三、埴谷雄高)
 幸田さんと水谷さん(村上知義)
 幸田文「鼻」(上林暁)
 文芸時評(本多秋五)
 技術とこころ(幸田文他)
 追悼 幸田文先生を撮る(横内秀夫)
▶︎文のあしあと
 向島、新川、小石川、柳橋、斑鳩、小谷
▶︎3 STUDY
 崩れとしての文(清水良典)
 掃除の仕方について(松山巌)
 それは笑顔で始まった(藤本寿彦)
 彼女たちの犬物語(関礼子)
 身体の重みと動く身体(小林裕子)
 境界に立つ(佐藤健一)
 バロック的世界の去就(中山昭彦)
▶︎4 全集未収録作品
 私の健康法
 幸田文・作詞 常磐津「かぜ」
 談話 むごい姿を見て
 宇野千代著『おはん』
 袷の弟
 もみじ─放送のための試作
 似る
 畳に散った札束
 
絶版または版元品切れ
ハードカバー ダストカバー
□publisher:翰林書房
□date of issue:1998年 初版
□size:21.8x15.5cm
□page:397
□condition:経年なり・普通 カバースレ傷み

» 評伝・ノンフィクション
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