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句集 實生(星野立子 著)
高浜虚子の次女で、父に師事し、何気ない日常に多くの材を得て、のびやかで自在な句境をひらいた星野立子の第五句集。
昭和23年から26年までに詠まれた550句を収録。初の女性主宰誌『玉藻』を創刊・主宰して20余年を経て、なお清新な感覚を失わない句が並んでいる。
「秋灯を明うせよ秋灯を明うせよ」「障子しめて四方の紅葉を感じをり」など、立子らしい詩情を感じさせる生活詠のなかに、不意に「いかなごが烏の嘴に生きてをり」といった実存的な句が現れ、目が釘付けになる。
書名は「春蘭や實生の松にかこまれて」より採られている。
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春蘭や實生の松にかこまれて
いかなごが烏の嘴に生きてをり
敷藁のま新しさよ花いちご
魂の抜けはててゐる昼寝かな
秋灯を明うせよ秋灯を明うせよ
障子しめて四方の紅葉を感じをり
ラジオつと消され秋風残りけり
大佛に足場かけたり小六月
そろそろと人もどり來る冬木中
年の瀬を忙しといひつ遊ぶなり
(掲載句より)
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序:高浜虚子
跋:星野立子
絶版または版元品切れ
ハードカバー 函あり
□publisher:玉藻社
□date of issue:1957年 初版
□size:19x13.8cm
□page:310
□condition:経年なり・普通 函ヤケスレシミ汚れ傷み破れ
背ヤケ 経年シミ 小口シミ
» 詩歌・その他
https://narda.thebase.in/categories/1326667
昭和23年から26年までに詠まれた550句を収録。初の女性主宰誌『玉藻』を創刊・主宰して20余年を経て、なお清新な感覚を失わない句が並んでいる。
「秋灯を明うせよ秋灯を明うせよ」「障子しめて四方の紅葉を感じをり」など、立子らしい詩情を感じさせる生活詠のなかに、不意に「いかなごが烏の嘴に生きてをり」といった実存的な句が現れ、目が釘付けになる。
書名は「春蘭や實生の松にかこまれて」より採られている。
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春蘭や實生の松にかこまれて
いかなごが烏の嘴に生きてをり
敷藁のま新しさよ花いちご
魂の抜けはててゐる昼寝かな
秋灯を明うせよ秋灯を明うせよ
障子しめて四方の紅葉を感じをり
ラジオつと消され秋風残りけり
大佛に足場かけたり小六月
そろそろと人もどり來る冬木中
年の瀬を忙しといひつ遊ぶなり
(掲載句より)
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序:高浜虚子
跋:星野立子
絶版または版元品切れ
ハードカバー 函あり
□publisher:玉藻社
□date of issue:1957年 初版
□size:19x13.8cm
□page:310
□condition:経年なり・普通 函ヤケスレシミ汚れ傷み破れ
背ヤケ 経年シミ 小口シミ
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