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私の雑記帳(吉屋信子 著)

私の雑記帳(吉屋信子 著)
ある時は函館のトラピスト修道院へ、ある時はマニラに遊行し、そして双葉山と語り合う……好奇心の赴くままに行動し、よどみない筆勢で書き上げたルポタージュ&随筆集。

少女小説家から流行作家へと飛躍して文名を高め、林芙美子とともに内閣情報部の「ペン部隊」の一員となるなど、時流にのって社会的にも大活躍していた頃の著作。
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いつか或るカフェで、綺麗な女給さんがお客の膝に凭れ給ひつつ『私いつそ修道院へ入りたいわ。」と吐息をつく、いつも嫋やかな艶姿を目撃したことがございます。『御婦人は修道院がお好き』―だから修道女が銀の十字架を黒衣の胸に光らせて祈る博多人形や、星空に草に伏して祈る尼僧の繪葉書が、むやみと賣れる所以です。
かくも、むしやうの修道院に憧れる癖が、もし誤解と偏見であるのでは―ないでせうか、どうお思ひですか?
ともかく私は、一晝夜を汽車と連絡船で津輕の海を渡つて、はるばる函館まで修道院訪問に出かけました。

(「トラピスト修道女と語る」より)
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◎Contents
トラピスト修道女と語る
鐵窓の女囚生活を見る記
北海の孤島に燈臺守を訪れて
マニラ游記
村雲尼公にまみゆる記
フェリシタ夫人破婚裁判の傍聽記
歌妓勝太郞に會ふの記
双葉山と語り合ふ記
京洛舞妓繪文
帝國ホテル細見
戰艦比叡便乘記
巡禮の道を辿りて
納經帖
白堊の新議事堂に帝國議會を傍聽するの記
今は亡き新渡戶博士の憶ひ出
私の雜記帖
有無
男だつたら
食味の變遷
昇降機
樋口一葉女史の墓

絶版または版元品切れ
ハードカバー
□publisher:實業之日本社
□date of issue:1937年 初版
□size:19x13.2cm
□page:390
□condition:経年なり・可 表紙ヤケスレ汚れ傷みシミ
経年シミ 少濡れシミ
★裏見返し蔵書印・日付書き込み

» 随筆・エッセイ
https://narda.thebase.in/categories/132666
¥3,800

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