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マルコヴァルドさんの四季(カルヴィーノ 著、安藤美紀夫 訳)- 岩波少年文庫 ★再入荷

マルコヴァルドさんの四季(カルヴィーノ 著、安藤美紀夫 訳)- 岩波少年文庫 ★再入荷
1974年から85年まで刊行された「ペーパーバック版」の岩波少年文庫より。

「文学の魔術師」と呼ばれた、20世紀イタリアを代表する作家イタロ・カルヴィーノが1963年に刊行した寓話的児童文学。

空想と現実が混じり合う世界を生きるマルコヴァルドさんが、大都会のなかで四季折々にくりひろげる、庶民の喜びと悲哀に満ちた日々をユーモラスに描き出す。

2009年に新訳が出版されていますが、本書は1977年に初版が出た旧訳版。それぞれに語調の異なる名訳なので、比べて読んでみるのも一興かと思います。
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ある日のこと、どこからか、キノコの胞子が風にのってどんできて、都会の大通りの並木のまわりの、わずかばかりの土におち、やがて、そこに、小さなキノコがはえました。でも、毎朝ちょうどそこから電車にのる人たちの中で、それに気づいたのは、ただひとり、人夫のマルコヴァルドさんだけでした。
このマルコヴァルドさんは、都会のくらしには、あまりつごうのよくない目をした人でした。みんなの目をひこうとくふうをこらした、かんばんも信号機も、ネオンサインも広告のチラシも、マルコヴァルドさんの目には、まるではいりませんでした。そんなものは、砂ばくの砂みたいにしかみえないのです。

(「春 都会のキノコがり」より)
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◎Contents
春 都会のキノコがり
夏 小さなベンチの別荘
秋 市役所のハト
冬 雪でまい子になった町
春 ハチ療法
夏 太陽と砂とねむりの安息日
秋 おかずいれ
冬 高速道路の森
春 よい空気
夏 牛にひかれて
秋 毒いりウサギ
冬 まちがえた停留所
春 川のいちばん青いところ
夏 月と「ニャック」
秋 雨と木の葉
冬 スーパー・マーケットのマルコヴァルドさん
春 けむりと風とせっけんのあわ
夏 じぶんひとりの町
秋 がんこなネコたちのいる庭
冬 サンタクロースの息子たち

挿絵、セルジオ・トファーノ。

絶版または版元品切れ(2009年 新訳版刊行)
ソフトカバー
□publisher:岩波少年文庫
□date of issue:1979年 3刷(1977年 初版)
□size:17.2x11.5cm
□page:260
□condition:経年なり・普通 表紙ヤケスレ汚れ
背ヤケ 三方ヤケ

» 小説
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