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をんなの四季(中村汀女 著、杢田たけを 装画)

をんなの四季(中村汀女 著、杢田たけを 装画)
☆2024.5.6 再掲
高浜虚子に師事し、生活に根ざした叙情的な作風で、女性俳人の先駆者のひとりとなった中村汀女。本書は、俳誌『風花』主宰し、後進の指導にあたっていた昭和30年代に刊行された随筆集。装画、杢田たけを。

四季の俳句を織り交ぜながら、戦後の社会風俗(家庭電化時代、ヘプバーン刈り、ファッション・ショウ、PTA、ボディ・ビル……)もさまざまに取り上げ、俳句同様の「旧かな遣い」でやわらかな文章が綴られており、面白い効果を生んでいます。
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欲しきもの買つてしまへば散る柳 和子

私の仲間の句だが、巧くいつたものである。何ものにも代へがたかつた欲しき品、買つたあとの空しさは、「ちる柳」とわれとわが心を反らし、なぐさめてゐるよりほかはない。
「私の病氣を心配して息子がつひにミキサーを買つて來てくれました。きのふ試運轉、家中みんな集つて、隣りから甥も見に來ましたのよ。そして誰が最初のスイッチを入れるかといつて、もめましたがね、ブーンが廻りはじめたとき、わたしは、有難くて涙が出ました」
O夫人の話には、實感がこもつてゐた。

(「家庭電化時代」より)
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◎Contents
▶︎私の徒然草
 母の日傘
 梅だより
 武藏野
 雛祭り
 春の月
 くけ臺
 里歸り
 大樹禮讚
 山百合の話
 紺朝顏
 梅の實
 花火
 空
 隣人
 白い足袋
 私と銀座
 おもかげ
 聖樹
 足音
 葉ぼたん
 私の庭
 日々好日
 都會の若水
 おみくじ
 夕顏別當
▶︎現代歲時記
 ロマンス・グレイ
 家庭電化時代
 イヤリング
 暴言多謝
 ファッション・ショウ
 職場の句日記
 「ノオ」といふ名の猫
 若い人
 PTA
 「主人」と「オイ」
 犬について
 ヘプバーン刈り
 ここに句あり
 ボデイ・ビル
 サナトリウムの人
▶︎俳句とともに
 最初の句作
 湖畔のふるさと
 東京―大阪
 橫濱時代
 大森山王の家
 仙臺にて
 下北澤雜記

絶版または版元品切れ
ソフトカバー ダストカバー
□publisher:朝日新聞社
□date of issue:1956年
□size:17.5x12.5cm
□page:237
□condition:経年なり・普通 カバーヤケスレ汚れ傷み
背ヤケ小破れ 表紙裏表紙見返しページシミ

» 随筆・エッセイ
https://narda.thebase.in/categories/1326663
¥1,400

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