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詩をよむ歓び(中西進 編、金子光晴 装画)

詩をよむ歓び(中西進 編、金子光晴 装画)
☆2024.1.9 再掲
万葉集研究の泰斗で、「令和」の考案者と目される中西進が、近・現代詩の精粋80篇を編んだアンソロジー。

いっけん平易に思える文字列の中に、汲めども尽きせぬ「詩をよむ歓び」をたたえる作品が数多く選ばれており、著者による含蓄深い解説が付されている。
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素朴な琴

この明るさのなかへ
ひとつの素朴な琴をおけば
秋の美しさに耐へかね
琴はしづかに鳴りいだすだらう

― 八木重吉
静謐な抒情というと、少し古めかしい表現になりますが、この作者にもっともぴったりくる批評だろうと思います。緊迫感のあることば使い。深い思索から探り当てられた印象。潤いのある抒情精神。これらがこの作者の特色です。(「解説」中西進 より)
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◎Contents
Ⅰ幼き日
 I was born(吉野弘)
 幼年(神保光太郎)
 幼兒(中川一政)
 砂の枕(堀口大學)
 紙風船(黒田三郎)
 うたのように(大岡信)
Ⅱ男と女
 あいたくて(工藤直子)
 愛する人に(井上靖)
 樹下の二人(高村光太郎)
 男について(滝口雅子)
 朝、電話が鳴る(安西均)
 水いらず(富岡多恵子)
Ⅲ家族
 三人の親子(千家元麿)
 父(高橋新吉)
 海のなかにいる母のように(高良留美子)
 日向(坂本遼)
 母(吉田一穂)
 はつ鮎(中勘助)
 月夜(津村信夫)
 永訣の朝(宮澤賢治)
 私はかはゆい白頭巾(尾崎喜八)
 朝のいのり(山本沖子)
Ⅳ生きる
 ふろふきの食べかた(長田弘)
 赤いマリ(林芙美子)
 マクシム(菅原克己)
 何物も存在する(萩原恭次郎)
 ある小さな永遠の序奏のために(大宅歩)
 日課(中桐雅夫)
 センチメンタル・ジャーニー(北村太郎)
 道士月夜の旅(日夏耿之介)
 死の遊び(村山槐多)
 生(杉山平一)
Ⅴ孤り
 あけがたにくる人よ(永瀬清子)
 小さな灯(嵯峨信之)
 もらつた火(竹中郁)
 さようなら(谷川俊太郎)
 伝説(石原吉郎)
 鹿(村野四郎)
Ⅵ夢
 夢は焚火の丸太に(辻征夫)
 未確認飛行物体(入沢康夫)
 太陽の光を提灯にして(石垣りん)
 ある大晦日の夜の記憶(西條八十)
 朝の歌(中原中也)
 のちのおもひに(立原道造)
Ⅶこころ
 こころ(萩原朔太郎)
 跳躍へのレッスン(鮎川信夫)
 耳を通じて(清岡卓行)
 美の遊行者(大手拓次)
 扣鈕(森鷗外)
 わたしが一番きれいだったとき(茨木のり子)
 わたしを束ねないで(新川和江)
Ⅷ旅とふるさと
 旅行(佐藤惣之助)
 安楽の稚兒(伊良子清白)
 あの言葉(藤原定)
 馬來の夜(森三千代)
 帰去来(北原白秋)
 ふるさとにて(田中冬二)
 ふるさとの(三木露風)
 Enfance finie(三好達治)
Ⅸ季節
 熊(坪井繁治)
 春の夜(伊藤整)
 春(安西冬衛)
 春の寺(室生犀星)
 Martius(高橋睦郎)
 五月の雉(蔵原伸二郎)
 若葉よ来年は海へゆこう(金子光晴)
 夏の誘惑(深尾須磨子)
 素朴な琴(八木重吉)
 草の葉つぱの詩(山村暮鳥)
 夕焼空よ(川崎洋)
Ⅹ宇宙
 遠景(木山捷平)
 水仙(西脇順三郎)
 草原の夜(金子みすゞ)
 静物(吉岡実)
 凧(中村稔)
 天使(田村隆一)
 海の若者(佐藤春夫)
 木の精神(丸山薫)
 窓(草野心平)
 わがひとに與ふる哀歌(伊東静雄)

絶版または版元品切れ
ソフトカバー ダストカバー 帯あり
□publisher: 麗澤大学出版会
□date of issue:2007年 初版
□size:19.2x13.2cm
□page:329
□condition:経年なり・良好 カバー上端ヨレ

» 詩歌・その他
https://narda.thebase.in/categories/1326667
¥1,200 SOLD OUT

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