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白いハンケチ(吉屋信子 著)
☆2023.12.22 再掲
戦前から数多くの小説を著した吉屋信子は、鋭い観察眼を感じさせる随筆の名手でもあったが、「なんだか心を裸にした」ような気がして、ほとんど単行本化されなかった。本書は数少ない随筆集のうちの一冊で、晩年に刊行されたもの。
長い作家歴の中でのエピソード、文人・俳人たちとの交流、5頭の競走馬の馬主となるほど入れ込んだ競馬の話題、日常茶飯の出来事や家族に向けられた想いなどが、熟達の筆で記されている。
黄色、白、水色、ピンク色を効果的に配した瀟洒な装幀も、とても魅力的。函に記された味わい深い題字は、吉屋信子による自筆。
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初暦知らぬ月日は美しく
これは去年 ー だがこの文字が活字になる時には新年だから一昨年になるわけ、鎌倉の虚子庵での放送初句会で、高点を貰つた句である。汀女さんからも秀句鑑賞で褒めていただいた。(略)
さて、今年も未知の月日が待つている、私を待つているように、全世界の人々の前に待つている、世界の人はともかく、日本の我々はいかなる月日を見るのか、賢く温かな心をもつて、その月日を生きていきたい。
(「未知の月日」より)
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◎Contents
女性のポケット
絵島の墓
女と鮨
賭けられた私
未知の月日
日記買う
啄木の年譜の魅力
投書時代
短篇12枚の文学賞
少女小説
作品と生活
忘れられない文章
書庫の中から
扇
文士劇
霊魂
「牛山ホテル」の実物
雲丹ものがたり
さかな
食べものの運
駅前交番
すまい
久遠の女性
競馬
馬友
馬と私
馬をつくる人
感傷
新じゃがたら文
傑作の街
京阪去年今年
ハワイの印象
白いハンケチ
句帖 ほか
絶版または版元品切れ
ハードカバー 函
□publisher:ダヴィッド社
□date of issue:1957年 初版
□size:19x13.5cm
□page:310
□condition:経年なり・普通 表紙スレ汚れ傷み背ヤケ 函汚れ
小口点茶シミ
» 随筆・エッセイ
https://narda.thebase.in/categories/1326663
戦前から数多くの小説を著した吉屋信子は、鋭い観察眼を感じさせる随筆の名手でもあったが、「なんだか心を裸にした」ような気がして、ほとんど単行本化されなかった。本書は数少ない随筆集のうちの一冊で、晩年に刊行されたもの。
長い作家歴の中でのエピソード、文人・俳人たちとの交流、5頭の競走馬の馬主となるほど入れ込んだ競馬の話題、日常茶飯の出来事や家族に向けられた想いなどが、熟達の筆で記されている。
黄色、白、水色、ピンク色を効果的に配した瀟洒な装幀も、とても魅力的。函に記された味わい深い題字は、吉屋信子による自筆。
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初暦知らぬ月日は美しく
これは去年 ー だがこの文字が活字になる時には新年だから一昨年になるわけ、鎌倉の虚子庵での放送初句会で、高点を貰つた句である。汀女さんからも秀句鑑賞で褒めていただいた。(略)
さて、今年も未知の月日が待つている、私を待つているように、全世界の人々の前に待つている、世界の人はともかく、日本の我々はいかなる月日を見るのか、賢く温かな心をもつて、その月日を生きていきたい。
(「未知の月日」より)
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◎Contents
女性のポケット
絵島の墓
女と鮨
賭けられた私
未知の月日
日記買う
啄木の年譜の魅力
投書時代
短篇12枚の文学賞
少女小説
作品と生活
忘れられない文章
書庫の中から
扇
文士劇
霊魂
「牛山ホテル」の実物
雲丹ものがたり
さかな
食べものの運
駅前交番
すまい
久遠の女性
競馬
馬友
馬と私
馬をつくる人
感傷
新じゃがたら文
傑作の街
京阪去年今年
ハワイの印象
白いハンケチ
句帖 ほか
絶版または版元品切れ
ハードカバー 函
□publisher:ダヴィッド社
□date of issue:1957年 初版
□size:19x13.5cm
□page:310
□condition:経年なり・普通 表紙スレ汚れ傷み背ヤケ 函汚れ
小口点茶シミ
» 随筆・エッセイ
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