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啄木・ローマ字日記(石川啄木 著、桑原武夫 編訳)

啄木・ローマ字日記(石川啄木 著、桑原武夫 編訳)
石川啄木は17歳から、27歳で窮死する直前まで、10年間にわたって日記を書き続けた。本書は、24歳の時に約2ヵ月間にわたって「ローマ字」で綴られた部分をまとめ、編者による「訳文」を付したもの。

日本語をローマ字で表記しようという試みは明治維新直後から始まり、1905年には西園寺公望を会頭とする「ローマ字ひろめ会」が組織され、北原白秋がローマ字による新体詩を発表している。啄木の「ローマ字日記」は、これらの動きに呼応して書かれた。

編者の桑原武夫は、解説に「ローマ字で書き出してから、啄木の日記は急に描写が精密になり、心理分析も深くなっている。その日その日の心覚ではもはやなく、きわめて文学的な筆致となり、分量も長くなった。最も長い4月10日などは400字原稿用紙にして18枚におよび、短篇小説といってよいものになっている」と記している。

岩波文庫がカバーなしだった時代に刊行された第3刷。
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Hoka no Koto yori Bungaku wo erai, tattoi to omotte i ta no wa mada erai to wa donnna Koto ka siranu toki no koto de atta. Ningen no suru Koto de nani hitotu erai Koto ga ari uru mono ka. Ningen sono-mono ga sude ni eraku mo tattoku mo nai no da.

ほかのことより 文学をえらい、たっといと思っていたのは まだえらいとはどんなことか 知らぬときのことであった。人間のすることで なにひとつえらいことが ありうるものか。人間そのものが すでにえらくも たっとくも ないのだ。

(「1909年4月10日」より)
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◎Contents
HASHIGAKI
ROMAZI NIKKI
(1909. 4. 7 – 6. 16)
(1909. 4. 3 – 6)
(1911. 10. 28 – 31)
ROMAZI NIKKI (kanzi-kanamaziri-bun)
SAKUIN
KAISETSU (Kuwabara Takeo)

絶版または版元品切れ
ソフトカバー 帯あり グラシン紙なし
□publisher: 岩波文庫
□date of issue:1977年 3刷(1977年 初版)
□size:14.8x11cm
□page:265
□condition:経年なり・普通 表紙少折れ 三方ヤケ

» 随筆・エッセイ
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