Item

マルコヴァルドさんの四季(カルヴィーノ 著、安藤美紀夫 訳)- 岩波少年文庫

マルコヴァルドさんの四季(カルヴィーノ 著、安藤美紀夫 訳)- 岩波少年文庫
「文学の魔術師」と呼ばれた、20世紀イタリアを代表する作家イタロ・カルヴィーノが1963年に刊行した寓話的児童文学。

空想と現実が混じり合う世界を生きるマルコヴァルドさんが、大都会のなかで四季折々にくりひろげる、庶民の喜びと悲哀に満ちた日々をユーモラスに描き出す。
挿絵、セルジオ・トファーノ。

2009年に新訳が出版されているが、本書は1977年に初版が出た旧訳版。それぞれに語調の異なる名訳なので、比べて読んでみるのも一興かと思います。
------------------------------------------
ある日のこと、どこからか、キノコの胞子が風にのってどんできて、都会の大通りの並木のまわりの、わずかばかりの土におち、やがて、そこに、小さなキノコがはえました。でも、毎朝ちょうどそこから電車にのる人たちの中で、それに気づいたのは、ただひとり、人夫のマルコヴァルドさんだけでした。
このマルコヴァルドさんは、都会のくらしには、あまりつごうのよくない目をした人でした。みんなの目をひこうとくふうをこらした、かんばんも信号機も、ネオンサインも広告のチラシも、マルコヴァルドさんの目には、まるではいりませんでした。そんなものは、砂ばくの砂みたいにしかみえないのです。

(「春 都会のキノコがり」より)
------------------------------------------
◎Contents
春 都会のキノコがり
夏 小さなベンチの別荘
秋 市役所のハト
冬 雪でまい子になった町
春 ハチ療法
夏 太陽と砂とねむりの安息日
秋 おかずいれ
冬 高速道路の森
春 よい空気
夏 牛にひかれて
秋 毒いりウサギ
冬 まちがえた停留所
春 川のいちばん青いところ
夏 月と「ニャック」
秋 雨と木の葉
冬 スーパー・マーケットのマルコヴァルドさん
春 けむりと風とせっけんのあわ
夏 じぶんひとりの町
秋 がんこなネコたちのいる庭
冬 サンタクロースの息子たち

絶版または版元品切れ
ソフトカバー
ダストカバーのないペーパーバック版
□publisher:岩波少年文庫
□date of issue:1978年 2刷(1977年 初版)
□size:17.2x11.5cm
□page:260
□condition:経年なり・普通 表紙スレ汚れ 背焼け褪色
三方ヤケ 経年シミ

» 小説
https://narda.thebase.in/categories/1326662
¥1,600 SOLD OUT

※こちらの価格には消費税が含まれています。

※この商品は送料無料です。

通報する

関連商品

  • 世界の涯の物語(ロード・ダンセイニ 著、中野善夫ほか 訳) 世界の涯の物語(ロード・ダンセイニ 著、中野善夫ほか 訳) ¥1,400
  • カレーライスの誕生(小菅桂子 著) カレーライスの誕生(小菅桂子 著) ¥700
  • 水の子(キングスレイ 著、阿部知二 訳)- 岩波少年文庫 水の子(キングスレイ 著、阿部知二 訳)- 岩波少年文庫 ¥2,400

ショップの評価