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阿呆の鳥飼(内田百閒 著)

阿呆の鳥飼(内田百閒 著)
『ノラや』『クルやお前か』で猫への溺愛ぶりを開陳した百閒先生は、「小鳥」への愛着もことのほか深く、ときには何十もの鳥籠に囲まれて暮らしていた。しかし、その飼い方は、なんとも勝手気ままで「小鳥」にとっては迷惑千万なものだった。

さまざまな小鳥たち、その他の小動物との暮らしを、諧謔味溢れる筆致で綴る掌篇集。
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私は小さい時分から小鳥が好きで、色色な鳥を飼ったり、殺したりしました。色色飼っている内には、段段あたりまえの鳴禽ではつまらなくなって来て、仕舞には五位鷺や木菟など迄も飼って見た事があります。
けれども本来厭き性ですから、次第次第に世話をするのが面倒臭くなって来て、籠の中を飛んでいる小鳥を見ても、面白くも可愛くも何ともなくなり、第一鳴いているんだか、居ないんだか忘れてしまう様になると、ある朝起きて見たら、宿木の下に両足を上に向けて、死んでいたり、又は餌をやる時一寸した隙をねらって、手の下から逃げて行ってしまう様な事になります。

(「阿呆の鳥飼」より)
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◎Contents
阿呆の鳥飼
雞鳴
伝書鳩
目白
雀の塒
訓狐
牝雞之晨
柄長検校
柄長勾当
大瑠璃鳥

銘鶯会
続銘鶯会
初音
続阿呆の鳥飼
頬白
葦切
春信
うぐいす
仏法僧落つ
炉辺の浪音
鶴亀
河原鶸
尾長
漱石山房の夜の文鳥

目白落鳥
しみ抜き
泣き虫
うぐいす
跡かたもなし
忠奸
殺生
夕立鰻
蘭虫
新月随筆

蚤と雷
掌中の虎

夢路
栗鼠
お池の亀と緋鯉
出てこい池の鯉
虫のこえごえ
鯉の子
いたちと喇叭(抄)
暹羅の闘魚
物を貰う
ヌ公
ヌ公続く

ソフトカバー ダストカバー
□publisher:中公文庫
□date of issue:2016年 初版
□size:15.4x10.6cm
□page:261
□condition:経年なり・普通 カバースレ
小口少汚れ 巻末広告ページ折り目

» 随筆・エッセイ
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