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浅草十二階 増補新版 - 塔の眺めと〈近代〉のまなざし(細馬宏通 著)
レンガ造り十階の上に二階の木造展望台を有し、関東大震災で崩壊した「浅草凌雲閣」に関する論考。雑誌『ユリイカ』での連載をもとに2001年に刊行された単行本の増補新版。
眼下に吉原を望み、日本初のエレベーターを擁して、見世物小屋、広告としても機能した通称「浅草十二階」がもつ文化史的意味を、「パノラマ」と「眺望」いう視点から多面的に考察する。モノクロ図版、多数収録。
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下界の人の有り様が見えるということは、逆に塔の上にいる自分もまた、下界の人々から見えるということでもある。(略)
つまり、浅草十二階は単に高かっただけではない。その展望台は、人を見るという感覚、さらには人に見られるという感覚を立ち上げ、見ることと見られることの交換を容易にするのに、実に適切な距離をもたらしていたということになる。現在の高層建築と比較するなら、それは「適切な低さ」を持っていたと言ってもよい。
(「口上にかえて」より)
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◎Contents
口上にかえて
第1階 塔の眺め
第2階 十二階と風船
第3階 人のまなざし・美人のまなざし
第4階 塔とパノラマ
第5階 舞姫と塔
第6階 まなざしを要するもの
第7階 覗かれる塔
第8階 眺められるだけの塔
第9階 パノラマのような眺め
第10階 塔というパノラマ
第11階 啄木の凌雲閣
第12階 十二階という現在
ハードカバー ダストカバー 帯あり
□publisher:青土社
□date of issue:2011年 初版
□side:19.6x 13.5cm
□page:326
□condition:経年なり・良好
» 評伝・ノンフィクション
https://narda.thebase.in/categories/1326666
眼下に吉原を望み、日本初のエレベーターを擁して、見世物小屋、広告としても機能した通称「浅草十二階」がもつ文化史的意味を、「パノラマ」と「眺望」いう視点から多面的に考察する。モノクロ図版、多数収録。
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下界の人の有り様が見えるということは、逆に塔の上にいる自分もまた、下界の人々から見えるということでもある。(略)
つまり、浅草十二階は単に高かっただけではない。その展望台は、人を見るという感覚、さらには人に見られるという感覚を立ち上げ、見ることと見られることの交換を容易にするのに、実に適切な距離をもたらしていたということになる。現在の高層建築と比較するなら、それは「適切な低さ」を持っていたと言ってもよい。
(「口上にかえて」より)
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◎Contents
口上にかえて
第1階 塔の眺め
第2階 十二階と風船
第3階 人のまなざし・美人のまなざし
第4階 塔とパノラマ
第5階 舞姫と塔
第6階 まなざしを要するもの
第7階 覗かれる塔
第8階 眺められるだけの塔
第9階 パノラマのような眺め
第10階 塔というパノラマ
第11階 啄木の凌雲閣
第12階 十二階という現在
ハードカバー ダストカバー 帯あり
□publisher:青土社
□date of issue:2011年 初版
□side:19.6x 13.5cm
□page:326
□condition:経年なり・良好
» 評伝・ノンフィクション
https://narda.thebase.in/categories/1326666
