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銀幕の東京 映画でよみがえる昭和(川本三郎 著)

銀幕の東京 映画でよみがえる昭和(川本三郎 著)
未舗装の道路、狭い路地、煙突、広告塔……。小津安二郎、成瀬巳喜男、川島雄三、山田洋次らによる黄金期の日本映画に記録された、昭和二十年〜三十年代の東京の風景、暮らしの細部を訪ね歩く。

執筆から20年以上を経ており、本書に登場する「現在」もまた、すでに「懐かしの平成」の記憶となりつつある。
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そば屋の女店員で、ひそかに三橋達也に慕っていた純情な芦川いづみは、三橋達也が新珠三千代とともに町を去ったあとひとり洲崎橋の上からネオンの映る暗い川面を見つめるしかない。「滅びゆく町」では誰もが慎ましい幸福を夢見ながら、それをつかみきれない。昨日と同じ今日が、今日と同じ明日が続いていく。そのわびしさが、町の風景のなかで美しい詩情になり、胸を打つ。
現在の東陽一丁目には無論、往時の面影はない。それでも注意して歩くと、町のところどころに、タイル張りの柱や円窓のある家が残っていて、かすかに往時を感じさせる。

(「洲崎パラダイス 赤信号」より)
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◎Contents
▶︎1 東京の映画
「東京物語」
「流れる」
「洲崎パラダイス 赤信号」
「『春情鳩の街』より 渡り鳥いつ帰る」
「下町の太陽」
「東京湾」
「煙突の見える場所」
「早春」
「銀座化粧」
「銀座二十四帖」
「秋立ちぬ」
「如何なる星の下に」
「銀座の恋の物語」
▶︎2 映画の東京
 有楽町
 新橋界隈
 上野
 浅草
 後楽園
 渋谷
 新宿

絶版または版元品切れ
ソフトカバー ダストカバー 帯あり
□publisher:中公新書
□date of issue:1999年 初版
□size:17.5x10.5cm
□page:270
□condition:経年なり・良好 帯背ヤケ褪色

» 随筆・エッセイ
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