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すまひといふく(今田謹吾 編、佐野繁次郎 装幀)

すまひといふく(今田謹吾 編、佐野繁次郎 装幀)
戦時下に刊行された、住まいと衣服に関する婦人誌。佐野繁次郎による装幀、松本政利による写真、森田たま・林芙美子・村岡花子など随筆の執筆陣も充実しており、のちの『暮しの手帖』にも通じる編集となっている。

太平洋戦争が始まった翌月の時点では、住まい方や装いへの工夫がかろうじて行える余地があったことが、本書の内容から垣間見える。

なお、後半に掲載されている記事「きもの讀本」の執筆者・安並半太郎は、花森安治のペンネームであるとのこと。
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「派手にしちやいけない」
これが利いたのだらうが、この頃は、どれもこれも、すつかり、くすんだ色になつた。
あれは、いゝ日本色といはれる、日本畫の色や浮世絵の版畫のやうに、落ちついた色ではない。色彩的にいへば、殆んどあれは「濁つた色」といつていゝ。(略)
この前の流行色。原色のぎらぎらした強いのにも困つたが、濁つた色は、汚れた色といつていゝのである。
色彩教育は、科學工業にも大事だとのことだから、むしろ、こんなことは、この次の大人になる人のために、心配する。

(「きもの讀本」安並半太郎 より)
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◎Contents
すまひ
 四円五十せんで茶庭をつくる
 力技をやれ(石組み)
  :
いふく
 経済で日本的な服。
 空襲と防寒具
  :
デザイン
 女の作業服
 活発に動ける服
  :
鳥屋の夕(横光利一)
櫻の小袖(長谷川時雨)
希望を言へば(武者小路実篤)
つぎはぎの着物(森田たま)
着ごなし(藤原あき)
土地のない家(兼常清佐)
軍人のみだしなみ(三徳四水)
袷(岡田八千代)
美しい家(林芙美子)
樂しい生活(村岡花子)
色を覚える(佐野繁次郎)
日本間と洋間の區別(谷口吉郎)
古老に訊く(吉田五十八)
経済は洗ひ張りかげん(柴崎吉太郎)
國民生活と衣服(青木秀夫)
戦争とみだしなみ(田中千代)
節約の美しさ(伊東茂平)
西洋人の帽子はぜつたい日本人向ぢゃない(齋田あき)
すまひの事(間喜三郎)
洋服の手記(河井章子)
きもの讀本(安並半太郎)ほか

絶版または版元品切れ
ソフトカバー
□publisher:生活社
□date of issue:1942年 初版
□size:21x14.8cm
□page:232
□condition:経年なり・普通 表紙ヤケスレ汚れ傷み 
背破れ 扉ページ押印 経年シミ

» 装い・ライフスタイル
https://narda.thebase.in/categories/1326672
¥2,800 SOLD OUT

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