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きものおぼえ書(森田たま 著)- ミリオン・ブックス

きものおぼえ書(森田たま 著)- ミリオン・ブックス
森田たまは、雑誌『少女世界』への投稿が認められ、10代の時に札幌から上京し、少女小説でデビュー。戦前戦後にわたって数多くの随筆を著し、女性エッセイストの先駆けとなった。

1950〜60年代に講談社が刊行していた新書シリーズ ミリオン・ブックスから。昭和7年に発表し、本格的な文筆生活に入るきっかけとなった「着物・好色」をはじめ、折々に書き綴った「きもの」に関する43篇をまとめた晩年の随想集。

瀟洒な装幀は、自身の手によるもの。表紙は、大島つむぎの織物柄。扉絵として、著者が高等科一年の時に描いた反物のスケッチが使用されている。
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はじめて文士劇といふものに出演した。雜誌の出演廣告に名前が出てゐたけれど、本人は何をやるのか一向にわからない。公演の日の十日前に速達で臺本がとどいて、あけてみると三文オペラの明治萹「坊つちやん」のばあやお清の役がついてゐた。
坊つちやんは石原愼太郎氏である。せりふは五つよりないし、生徒の遊興費を拂つてやる大へん気前のいい役である。芝居にしたつて、借金をしに行く役よりは、拂う方がいい。あんまり借金ばかりするから、たまには拂ふ氣分も味はへといふ、配役がかりの親心であつたかもしれない。

(「半えりの魔術」より)
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◎Contents
半えりの魔術 / 牡丹芍薬
春着のこと / 魔術師の法衣
ヨーロッパの町々 / 東のきもの西のきもの
なづな花咲く / 信濃土産
唐チの帯 / 長じゆばん
小鳥の巢箱 / 着物への別辭
着物の味わひ / 秋袷
ジャバざらさ / もんぺ
縞と絣 / お手玉
濱木綿の記/ 黄八丈
紙衣ざはり / 桐の花
初すがた / 最初の東京
じゆばんの袖 / 流行
わたしの半てん / きもの
千ぐさ八千ぐさ / 紫の上
黒貂の裘衣 / 水
花のいろ / 桃花扇
あひ状 / 絹もすりん
東京の涼 / 女の紋章
露 / 横顔
木綿のきもの / あとがき

絶版または版元品切れ
ソフトカバー
□publisher:大日本雄辯會講談社
□date of issue:1957年初版
□size:17.3×10.6cm
□page:234
□condition:経年なり・普通 カバーヤケスレ汚れ少傷み
小口経年シミ

» 随筆・エッセイ
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