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味なもの(讀売新聞社會部 編)★難あり

味なもの(讀売新聞社會部 編)★難あり
源氏鶏太、大宅壮一、阿部艶子、高峰秀子、池部良、鈴木信太郎、土門拳、山田耕筰、中村吉右衛門、川上哲治など、各界の著名人がおすすめの「味なもの」を紹介する随筆アンソロジー。

戦後の食料事情の悪いなか「味覚の復活」を願って編纂されたもの。それぞれの原稿に添えられた挿絵も筆者自身が描いており、本書をさらに「味なもの」にしている。
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「夜の梅」という題の与える雰囲気と、舌の上で味わう甘さとがこん然と「なにか」を感じさせる。殊に「おもかげ」とあの黒砂糖のようかんとは、何のかかわりもないようでいて、なんとロマンティックなことだろう、と思ったのであった。
ちょうどフランスの香水に「私の罪」とか「ひとときの情熱」などという名前がついているように、この匂いの何処が情熱なの、とか、この黒さのどこにおもかげがあるの、と訊くだけおかしいようなものだ。なんと洒落た名前だろうと、少女のわたしはうなってしまった。その時からずっと私は、この二つのようかんのファンなのである。

(遷都で羊羹も東下り【虎屋】三宅艶子 より)
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◎Contents
“世人奉仕”に洋菓子【柏水堂】(三宅邦子)
学生時代の想い出・鯉料理【川甚】(黑川武雄)
遷都で羊羹も東下り【虎屋】(三宅艶子)
銀座に童話調コーヒー店【きゅうぺる】(丹下キヨ子)
テレビを見ながら梅干アメ【榮太楼】(源氏鶏太)
一枚一枚自慢の“東京一”【天狗手焼】(川上哲治)
銀座で苦心の四十年【新富鮨】(中村吉右衛門・松本幸四郎)
あさくさ懐し“みつ豆”の味【舟和】(オリエ津阪)
花鋏一ちょうで小鳥料理【雀の叔父さん】(鈴木信太郎)
日本橋に三代つづく佃煮の店【鮒佐】(岩田專太郎)
パリで恋う日本の味【永坂の更科】(高峰秀子)
お茶漬と自慢の名産【ぶぶや】(池部良)
安くて楽しめるロシア料理【サモワール】(戸川エマ)
やまと芋でつなぐ純ソバ【並木の藪そば】(玉川一郎)
当った武士の商法【梅林堂】(野村胡堂)
浅草に残るトンカツ発祥の店【喜多八】(美川きよ)
室内楽的な“うなぎ料理”【前川】(山田耕筰)
神田に懐かしアンコウ鍋【いせ源】(山岡荘八)
尻尾までアンの入った誠実さ【わかば】(安藤鶴夫)
濃いコーヒーに砂糖たっぷり【喫茶店あれこれ】(土門拳)
「味なものの讀者」として(大宅壮一)ほか

絶版または版元品切れ
ハードカバー ダストカバー
□publisher:現代思潮社
□date of issue:1954年 4刷(1953年 初版)
□size:18.7x13.5cm
□page:256
□condition:経年なり・可 カバーヤケスレ汚れ傷み少破れ
三方ヤケ 経年シミ 裏見返し破れ 押印跡あり
★赤鉛筆・青鉛筆による線引き複数箇所あり(写真4、5、6枚目)

» 随筆・エッセイ
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¥1,200 SOLD OUT

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