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バーブシカの宝石(入江麻木 著)
料理研究家で、モデル入江美樹の母として知られる、入江麻木の自叙伝。戦争に翻弄されながら、白系ロシアの貴族の末裔である義母と、愛憎の火花を散しあった半生を描く。
1942年、東京四谷の割烹旅館の娘入江麻木は、白系ロシア貴族の血統をひく青年と結婚し、洗礼を受けてエカテリーナ・ゲオルギーナ・イリイナという「二番目の私」に生まれ変わる。
そしてそれは、美しい義母、ヴェラ・ペトロワナ・イリイナとの葛藤の日々の始まりだった ——。
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客間に座って、二人でおしゃべりしていたところに、突然ドアが開いて、お義母さんが入ってきました。驚いて飛び上がるように立ち上がった私に向かって、お義母さんは、こう言ったのです。
「お座りなさい。どんなに偉い人が入ってきても、相手がロイヤルではない限り、女の人が立つ必要はありません」
もうはじめのそのひと言で、私は縮みあがる思い。後はすべてその調子。私は試験官の前に座らされた学生といったところです。
(「お義母さんの面接試験」より)
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◎Contents
第1章 結婚
第2章 出逢い
第3章 お義母さん
第4章 山手の暮らし
第5章 家が燃える
第6章 美しい朝
第7章 戦争は終わった
第8章 それからの私たち
絶版または版元品切れ
ハードカバー ダストカバー
□publisher:講談社
□date of issue:1987年 初版
□size:19.5x13.5cm
□page:263
□condition:経年なり・普通 カバーヤケスレ汚れ傷み 上端ヨレ小破れ
帯背ヤケ退色 小口薄茶シミ
» 随筆・エッセイ
https://narda.thebase.in/categories/1326663
1942年、東京四谷の割烹旅館の娘入江麻木は、白系ロシア貴族の血統をひく青年と結婚し、洗礼を受けてエカテリーナ・ゲオルギーナ・イリイナという「二番目の私」に生まれ変わる。
そしてそれは、美しい義母、ヴェラ・ペトロワナ・イリイナとの葛藤の日々の始まりだった ——。
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客間に座って、二人でおしゃべりしていたところに、突然ドアが開いて、お義母さんが入ってきました。驚いて飛び上がるように立ち上がった私に向かって、お義母さんは、こう言ったのです。
「お座りなさい。どんなに偉い人が入ってきても、相手がロイヤルではない限り、女の人が立つ必要はありません」
もうはじめのそのひと言で、私は縮みあがる思い。後はすべてその調子。私は試験官の前に座らされた学生といったところです。
(「お義母さんの面接試験」より)
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◎Contents
第1章 結婚
第2章 出逢い
第3章 お義母さん
第4章 山手の暮らし
第5章 家が燃える
第6章 美しい朝
第7章 戦争は終わった
第8章 それからの私たち
絶版または版元品切れ
ハードカバー ダストカバー
□publisher:講談社
□date of issue:1987年 初版
□size:19.5x13.5cm
□page:263
□condition:経年なり・普通 カバーヤケスレ汚れ傷み 上端ヨレ小破れ
帯背ヤケ退色 小口薄茶シミ
» 随筆・エッセイ
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