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銀座・エスポワールの日々(金森幸男 著)

銀座・エスポワールの日々(金森幸男 著)
昭和30年代の銀座で人気を競い合ったクラブ「エスポワール」と「おそめ」。それぞれの店を仕切るマダム川辺るみ子と上羽秀は、火花を散らし合う好敵手と目され、世間の注目を集めた。

二人をモデルとして、虚実をとりまぜて描いた川口松太郎の小説『夜の蝶』がベストセラーとなり、昭和32年には、京マチ子、山本富士子主演で映画化され大ヒットしている。

本書は「エスポワール」の社長を務めた金森幸男による回想録。「空飛ぶマダム」と呼ばれた「おそめ」のママにスポットが当たりがちだが、数多くのエピソードを通じて、るみ子ママがいかに魅力的な女性であったかが描き出されている。

東郷青児、小林秀雄、吉田健一、高見順、三島由紀夫、向田邦子など、そうそうたる文化人が登場し、銀座を舞台として、昭和という時代の風景が浮かび上がる。
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大佛次郎さんも誘われておそめに行ったようだ。大佛さんはエスポワールに来て、「いや、るみ、スマン」などと照れくさそうにあやまった。するとるみ子ママは目に薄っすらと涙を浮かべてみせるのである。これは見ていて、いかにも芝居という感じがしておかしかったが、その心中はおだやかでなかったにちがいない。

(「夜の蝶」騒動より)
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◎Contents
1 社交喫茶時代
 創業は東京裁判判決の年、「ボルドー」から招かれたママ……
2 迫真の“演技”
 イブの夜の東郷青児さん、小林秀雄さんの「くっだらねぇ」……
3 「夜の蝶」騒動
 「おそめ」銀座三丁目の進出、醒めていた二人のママ……
4 “個性”の乱舞
 バーは「大人の遊園地」、酒が強く気さくな井上靖さん……
5 粋人の群像
 高見順さんに「赤紙」下る、“北陸の旦那”と向田邦子さん……
6 サロンの裏窓
 「エスポワール」卒業生2千人、編集能力があったるみ子ママ……
7 様々なる追憶
 帝国ホテル旧館最後のパーティー、四十一年の幕が降りる……
8 折々のあいさつ
 昔はよい昔だった、社会人一年生の息子と……

絶版または版元品切れ
ソフトカバー ダストカバー
□publisher:日本経済新聞社
□date of issue:1993年 初版
□size:19.8x13.5cm
□page:207
□condition:経年なり・良好 カバー上端ヨレ

» 随筆・エッセイ
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