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時間詩集 1958
〈ネオ・リアリズム〉を方法論として掲げ、1950年に創刊された詩誌『時間』の8周年を記念して編まれたアンソロジー。巻末に8年間のクロニクルを付す。主宰、北川冬彦。
戦争による現実の荒廃を越えていく〈新しい詩的現実の創造〉を企図し、当時の思想的潮流であった〈実存主義〉にも通底する詩群が収められ、H氏賞受賞作家・櫻井勝美、現代詩人賞受賞作家・高垣憲正をはじめ、藤富保男、北川多喜子ら78人の詩人が名を連ねている。
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終電が落としていった火花を拾い集めると、大地はぐっすり寝込んでしまう。レールがやおら身を起すのはそれからだ。レールはゴムのように思いきりびゅうんと背伸びをする。レールの背が蛇のうろこのように光る。それからびしっと凍りつくような音をたてて縮む。水銀色の汗がこぼれる。誰も知らない間、レールは夜どおし生きてのたうちまわるのである。
(「暗夜 抄」高垣憲正より)
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◎Contents
長尾辰夫 ……… ふるさとのうた
櫻井勝美 ……… 原子力社殿(アトミック・シュライン)
木暮克彦 ……… 城
藤富保男 ……… 二篇の詩と詩に対する簡単な覺書
江頭彦造 ……… 鮫
香川紘子 ……… 顔の話
岡田修 ………… 生について
池田正洋 ……… スクリーンの末路
金井光子 ……… 假面の舞踏会 他二篇
高垣憲正 ……… 暗夜 抄
北川多喜子 …… 愛
塚原哲 ………… 白い魚 抄 ほか
絶版または版元品切れ
ソフトカバー
□publisher:時間社
□date of issue:1958年
□size:19x13.2cm
□page:270
□condition:経年なり・可 表紙ヤケスレ汚れ傷み経年シミ 三方ヤケ
表見返し破れ(写真9枚目) 蔵書印
» 詩歌・その他
https://narda.thebase.in/categories/1326667
戦争による現実の荒廃を越えていく〈新しい詩的現実の創造〉を企図し、当時の思想的潮流であった〈実存主義〉にも通底する詩群が収められ、H氏賞受賞作家・櫻井勝美、現代詩人賞受賞作家・高垣憲正をはじめ、藤富保男、北川多喜子ら78人の詩人が名を連ねている。
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終電が落としていった火花を拾い集めると、大地はぐっすり寝込んでしまう。レールがやおら身を起すのはそれからだ。レールはゴムのように思いきりびゅうんと背伸びをする。レールの背が蛇のうろこのように光る。それからびしっと凍りつくような音をたてて縮む。水銀色の汗がこぼれる。誰も知らない間、レールは夜どおし生きてのたうちまわるのである。
(「暗夜 抄」高垣憲正より)
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◎Contents
長尾辰夫 ……… ふるさとのうた
櫻井勝美 ……… 原子力社殿(アトミック・シュライン)
木暮克彦 ……… 城
藤富保男 ……… 二篇の詩と詩に対する簡単な覺書
江頭彦造 ……… 鮫
香川紘子 ……… 顔の話
岡田修 ………… 生について
池田正洋 ……… スクリーンの末路
金井光子 ……… 假面の舞踏会 他二篇
高垣憲正 ……… 暗夜 抄
北川多喜子 …… 愛
塚原哲 ………… 白い魚 抄 ほか
絶版または版元品切れ
ソフトカバー
□publisher:時間社
□date of issue:1958年
□size:19x13.2cm
□page:270
□condition:経年なり・可 表紙ヤケスレ汚れ傷み経年シミ 三方ヤケ
表見返し破れ(写真9枚目) 蔵書印
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