Item

あすも青空(源氏鶏太 著、野崎猛 装画)★難あり

あすも青空(源氏鶏太 著、野崎猛 装画)★難あり
意匠を凝らしたカバー絵が独特の雰囲気を醸し出している、昭和中期の「春陽文庫」から。
ほのぼのとしたタッチのカバー絵の作者は、野崎猛。春陽文庫では他に『婚約三人娘』(中野実)などを手がけており、児童向けの学習雑誌、伝記の装画などでその名を見ることができる。

源氏鶏太の最初期の作品を含む、短編小説集。「サラリーマンもの」のユーモア小説とは趣を異にする、ペーソスに満ちた人生のひとこまを描く小品が集められている。

「あすも青空」は、昭和10年に「サンデー毎日」の懸賞小説に応募し、佳作入選した作品。大阪のレビュー団「青空ボーイズ」の脚本家「源氏鶏太」、演出家・木村、踊り子・代々子、花子、草子、画家・冬村、芸妓・千竜らが繰り広げる群像劇。
-------------------
代々子の舞台姿は、七分の大胆さと三分のあいきょうがあって、実に可憐である。まだ一人まえではないが、木村の努力のあとが、はっきりわかる気がする。
やがて、代々子がうたいはじめる。
 青空はよし
 青春はよし
 恋はなおよし
 いざ 恋、恋をたたえて……
みごとな表情だ。うまくなった。声もいい。
「代々子!」
叫ぶ声がぼくの近くに起こった。さっきと同じ女の声だ。見ると、島田まげの女だ。何か見覚えがあるような気がする。

(「あすも青空」より)
-------------------
◎Contents
あすも青空
父祖の地の娘
未亡人の宿
妻と良人
夜の太陽

絶版または版元品切れ
ソフトカバー ダストカバー
□publisher:春陽文庫
□date of issue:1964年 12刷(1960年 初版)
□size:15.2x10.7cm
□page:199
□condition:経年なり・可 カバーヤケスレ汚れ傷み
三方ヤケ強 小口点シミ 経年シミ
後半10ページ程度 水濡れページ波打ち(写真5/6枚目)
★カバー折り返し部分が本体に糊付されています

» 小説
https://narda.thebase.in/categories/1326662
¥800

※こちらの価格には消費税が含まれています。

※この商品は送料無料です。

通報する

関連商品

  • 阿房列車 / 第二阿房列車 / 第三阿房列車(内田百閒 著)【3冊セット】 阿房列車 / 第二阿房列車 / 第三阿房列車(内田百閒 著)【3冊セット】 ¥2,000
  • 素敵なダイナマイトスキャンダル(末井昭 著) 素敵なダイナマイトスキャンダル(末井昭 著) ¥500
  • 幽界森娘異聞(笙野頼子 著) 幽界森娘異聞(笙野頼子 著) ¥1,200

ショップの評価