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秋茄子(森田たま 著、中谷宇吉郎 扉絵)

秋茄子(森田たま 著、中谷宇吉郎 扉絵)
森田たまは、雑誌『少女世界』への投稿が認められ、10代の時に札幌から上京し、少女小説でデビュー。戦前戦後にわたって数多くの随筆を著し、女性エッセイストの先駆けとなった。

戦時中に刊行された随筆集。扉に「雪は天から送られた手紙である」という言葉で知られる物理学者・中谷宇吉郎のカラー挿絵が使われている。

衣食住への想いをこまやかに綴り、俳句も納められた瀟洒なたたずまいの造本だが、戦争の惨禍が随所に色濃く影を落としている。たとえば、南京の病院を視察した際に目にした、従軍看護婦の働きぶりが次のように記されている。
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いよいよ行つてみますと、ちやうどいま手術をしてゐるところだから手術室へくるやうにとの事で、びつくりしました。
(略)
看護婦さんが、たつた一人だけつきそつてをられましたが、その時やさしく「もうすみましたからね、もう痛くありませんよ」と、大きなひげの男の人に、まるで子供をあやすやうに云つて、それからむき出しの腰の上へ、そつとシーツの片はしをかけてあげられました。

(「銃後より」より抜粋)
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◎Contents
秋茄子
京の春
大阪夏すがた
銃後より
女の國民服
母と娘
孤獨の尊さ
絹と木綿
むかしの女いまの女
雛の膳(俳句)ほか

絶版または版元品切れ
ハードカバー 函
□publisher:実業之日本社
□date of issue:1942年 再版(1942年 初版)
□size:19x13.8cm
□page:263
□condition:経年なり・普通 ヤケ汚れ傷み経年シミ
函コワレ・補修テープ剥がし跡(写真9枚目)

» 随筆・エッセイ
https://narda.thebase.in/categories/1326663
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