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絹の随筆(森田たま 著)
森田たまは、雑誌『少女世界』への投稿が認められ、10代の時に札幌から上京し、少女小説でデビュー。戦前戦後にわたって数多くの随筆を著し、女性エッセイストの先駆けとなった。
昭和30年代に刊行された21冊目の随筆集。岡本かの子の往年のエピソードを折り込んだ「年輪」、世界の宇宙開発の潮流に思いをはせる「ロケット博士」など、新旧の話題を縦横に綴る。
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むかし、作家の岡本かの子さんが憤慨していはれたことがあつた。「日本の人間はなんて美的觀念がないんでせう。私がパリでつくらせた眞紅のドレスを着て、銀座を歩いてゐたら、みんながふり返つてじろじろ見るのよ。失禮だわ」
それはいまから二十數年前の話で、いまだつて、斷髪の中年婦人が、眞紅のドレスを着て、眞晝の銀座街頭をしやなりしやなり歩いてゐたら、一應みんなふりかえるにちがひない。
(「年輪」より)
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◎Contents
絹のこころ
たんぽぽすみれ
色あせた古着
春風の町
五月のもめん
年輪
アカシアの町
ロケット博士
薔薇と香水
勤評スト
霜夜のおもひ
梨子の來た午後
天使の色 ほか
絶版または版元品切れ
ハードカバー 函
□publisher:講談社
□date of issue:1961年 初版
□size:19.8x13.7cm
□page:275
□condition:経年なり・普通 函ヤケスレ汚れ傷み
本体 裏表紙剥がれ(写真9枚目) 経年シミ
» 随筆・エッセイ
https://narda.thebase.in/categories/1326663
昭和30年代に刊行された21冊目の随筆集。岡本かの子の往年のエピソードを折り込んだ「年輪」、世界の宇宙開発の潮流に思いをはせる「ロケット博士」など、新旧の話題を縦横に綴る。
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むかし、作家の岡本かの子さんが憤慨していはれたことがあつた。「日本の人間はなんて美的觀念がないんでせう。私がパリでつくらせた眞紅のドレスを着て、銀座を歩いてゐたら、みんながふり返つてじろじろ見るのよ。失禮だわ」
それはいまから二十數年前の話で、いまだつて、斷髪の中年婦人が、眞紅のドレスを着て、眞晝の銀座街頭をしやなりしやなり歩いてゐたら、一應みんなふりかえるにちがひない。
(「年輪」より)
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◎Contents
絹のこころ
たんぽぽすみれ
色あせた古着
春風の町
五月のもめん
年輪
アカシアの町
ロケット博士
薔薇と香水
勤評スト
霜夜のおもひ
梨子の來た午後
天使の色 ほか
絶版または版元品切れ
ハードカバー 函
□publisher:講談社
□date of issue:1961年 初版
□size:19.8x13.7cm
□page:275
□condition:経年なり・普通 函ヤケスレ汚れ傷み
本体 裏表紙剥がれ(写真9枚目) 経年シミ
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