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生活の随筆9「肉親」(福島慶子ほか 著・柳原良平 装幀)
柳原良平のスマートな装幀・カットに魅了される、随筆アンソロジー全12巻の第9巻。「肉親」をテーマとした名随筆が集められている。
福島慶子「うちの宿六」は、戦前のパリで過ごし画家のルオーらとの交遊でも知られる著者が、夫である美術評論家・福島繁太郎の人となりをユーモアたっぷりに綴り、人気を博した随筆。『うちの宿六』『日曜日の食卓にて』ほかからの抄録。
福島繁太郎による反撃ともいえる「わが女房」も併載されている。
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考えてみますと、この息苦しい世の中に「今日の苦労は今日で足れり」と別にクヨクヨもせず、儲かりもしない仕事を楽しみ、何を考えているのか黙々とよく食べ、よく眠り、一年に十六本の傘を無くし、五年も居る女中の顔も覚えず、白髪頭二十四貫の図体で赤いネクタイをかけ、お臍を出して喜んでいる男など一寸のんびりしたもので、こんな人間でも今時生きていられるという証しの為にも、少しばかりその行状をお話しするのは、いくらか人様の気持を軽くするかもしれません。
(「うちの宿六」福島慶子より)
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◎Contents
娘と私(抄)………獅子文六
母そはの母…………室生朝子
わが母………………丹羽文雄
父の悲哀……………近藤日出造
娘の縁談……………大宅昌子ほか
うちの宿六…………福島慶子
愛と惑いの記………石垣綾子
愛人の記……………中村翫右衛門
絶版または版元品切れ
ソフトカバー 函
□publisher:筑摩書房
□date of issue:1962年 初版
□size:18.2x13cm
□page:378
□condition:経年なり・普通 函スレ汚れ傷み
表裏見返しテープ剥がし跡
» 随筆・エッセイ
https://narda.thebase.in/categories/1326663
福島慶子「うちの宿六」は、戦前のパリで過ごし画家のルオーらとの交遊でも知られる著者が、夫である美術評論家・福島繁太郎の人となりをユーモアたっぷりに綴り、人気を博した随筆。『うちの宿六』『日曜日の食卓にて』ほかからの抄録。
福島繁太郎による反撃ともいえる「わが女房」も併載されている。
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考えてみますと、この息苦しい世の中に「今日の苦労は今日で足れり」と別にクヨクヨもせず、儲かりもしない仕事を楽しみ、何を考えているのか黙々とよく食べ、よく眠り、一年に十六本の傘を無くし、五年も居る女中の顔も覚えず、白髪頭二十四貫の図体で赤いネクタイをかけ、お臍を出して喜んでいる男など一寸のんびりしたもので、こんな人間でも今時生きていられるという証しの為にも、少しばかりその行状をお話しするのは、いくらか人様の気持を軽くするかもしれません。
(「うちの宿六」福島慶子より)
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◎Contents
娘と私(抄)………獅子文六
母そはの母…………室生朝子
わが母………………丹羽文雄
父の悲哀……………近藤日出造
娘の縁談……………大宅昌子ほか
うちの宿六…………福島慶子
愛と惑いの記………石垣綾子
愛人の記……………中村翫右衛門
絶版または版元品切れ
ソフトカバー 函
□publisher:筑摩書房
□date of issue:1962年 初版
□size:18.2x13cm
□page:378
□condition:経年なり・普通 函スレ汚れ傷み
表裏見返しテープ剥がし跡
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