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女流 林芙美子と有吉佐和子(関川夏央 著)

女流 林芙美子と有吉佐和子(関川夏央 著)
☆2025.1.28 再掲
「女流」作家という歴史的用語が生きていた、昭和という時代。その言葉が孕む、過剰に「元気な人」「自己主張する人」「こわい人」という通俗的なイメージを一身に引き受け、旺盛な創作活動を繰り広げた、林芙美子と有吉佐和子。

その個性的で生命力にあふれた、ふたりの人間像を鮮やかに描く評伝。2006年に刊行された単行本の文庫化。
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それから二週間あまりのちの六月二十二日、有吉佐和子はフジテレビのお昼の番組『笑っていいとも!』に、池田満寿夫のデザインした和服姿で出演した。といっても、それは記事にラッカーを吹きかけただけの、一度しか着られない着物だった。絶対に着て出たいといいはり、呉服屋に無理を言って徹夜仕事で仕立てさせたのである。
スタジオには「クスリとアルコールの入った状態」で現れたというが、本人は強く否定している。しかし、そう思われかねないほどの躁的高揚ぶりと見えた。

(「有吉佐和子的人生」より)
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◎Contents
▶︎林芙美子の旅
 働く「女流」
 女たちのベンチャービジネス
 みにくいアヒルの子
 花の巴里はうそ寒い
 恋は月に一回
 主人に対して相済まない
 前借りして帰国する
 貧乏こそがエネルギー
 自費でもゆきたい
 漢口、女流一番乗り
 家を建てる
 「晩菊」の後景
 苦しまぎれの太宰治
 仏印はよかった
 一九五一年六月二十八日
 死んで、よい所だけが残った

▶︎有吉佐和子的人生
 四十七歳の中国行
 小沢征爾との再会
 「帰国子女」という文化
 「中年期」はむずかしい
 「天衣無縫」の強引さ
 最初の「人民公社」体験
 外国に託した希望
 三十七歳のニューギニア体験
 ニューギニアで「バーガラップ(こわれた)」
 戦前の「帰国子女」
 「赤い靴」
 和の文化を見る眼
 「才女」の結婚
 離婚から一九六八年まで
 早熟な人は老いやすい
 「アリヨシ来」
 高揚と沈滞
 早熟さという重荷
 突然の死

絶版または版元品切れ
ソフトカバー ダストカバー 帯あり
□publisher:集英社文庫
□date of issue:2009年 初版
□size:14.9x10.5cm
□page:269
□condition:経年なり・良好

» 評伝・ノンフィクション
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