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パリ五段活用 ー 時間の迷宮都市を歩く(鹿島茂 著)

パリ五段活用 ー 時間の迷宮都市を歩く(鹿島茂 著)
食べる、飲む、かぐ、歩く、しのぶ、見る、買う、くらべる……。碩学のフランス文学者・鹿島茂が、8つの動詞からパリの重層的な魅力をひもとく知のガイドブック。

古今の書物を渉猟し、迷宮のように折り重なる時間を遡りながら、マリ・アントワネットから現在のパリジェンヌまで有名無名の人々の記憶が織り込まれた、パリの風景を活写していく。

カラー口絵、本文モノクロ図版多数収録。
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匂いの感受性に変化をもたらしたのは、十八世紀の後半、オーストリアの宮廷からルイ十六世に輿入れしたマリ・アントワネットだった。マリ・アントワネット王妃は、オーストリアの宮廷の清潔な環境に育ったので、匂いにはことのほか敏感で、宮廷中に漂う悪臭に我慢できなかった。
また、香水に関しても、彼女は「ハンガリー女王水」の系譜を受け継ぐ植物性の香水を好んでいたので、動物性の香水はどうしても受け付けなかった。

(「王妃と香水」より)
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◎Contents
▶︎第一章 食べる・飲む
 パリの朝は美味しい
 味覚が世界を動かした─マリ・アントワネットの逸話をめぐって
 フランスパンの発明
 フランス人は美食家か?
 ヨーロッパのひとびとと酒
▶︎第二章 かぐ
 匂いの不意打ち
 王妃と香水
 香水の都の誕生─パリと匂いの近代化
 嗅覚と社会的想像力
▶︎第三章 歩く
 シュルレエルな夢─パッサージュ
 無用性の価値を愛すること─パレ・ロワイヤル
 花火、エフェメラの光芒─シャン・ド・マルス
▶︎第四章 しのぶ
 消えたパリの速達便
 彩色本の魅力
 集団の意識と広告
 モードと肉体
▶︎第五章 見る
 リューマチが生んだ光の都
 海辺のリゾートの誕生
▶︎第六章 買う
 万博と消費願望
 デパート文化
 データベースとしてのデパート
 イマジネールな消費
 ヴェルサイユ宮殿の神話
▶︎第七章 くらべる
 二つのオリエンタリズム─万博にみるフランスとイギリス
 FIFAの系譜を読む
 集団の夢の行方─ニューヨーク

解説:欲望解放都市(にむらじゅんこ)

ソフトカバー ダストカバー
□publisher:中公文庫
□date of issue:2003年初版
□size:15x10.6cm
□page:265
□condition:普通 カバースレ汚れ
三方薄ヤケ

» 随筆・エッセイ
https://narda.thebase.in/categories/1326663
¥700

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