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大手拓次詩集 - 創元選書 ★難あり

大手拓次詩集 - 創元選書 ★難あり
ボードレールなどフランス象徴詩に傾倒し、萩原朔太郎に先駆けて、生と死の交差する世界を口語自由詩で表現した、大手拓次。ライオン歯磨に広告文案家として勤めながら、46歳で早世するまで2400近い詩篇を書いたが、詩壇からは遠い存在で、生前は1冊の詩集も刊行されることがなかった。

死後刊行された第一詩集『灰色の蟇』(昭和11年刊)、詩画集『蛇の花嫁』(昭和15年刊)の2冊から約半分の詩篇を抄出した選書。

万年筆による書き込みが多数あり、状態の良い本とは言えませんが、そういった部分を拾い読むことで、大手拓次という孤高の詩人が、当時いかに受容されたかを垣間見ることができるように思えます。
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この詩集は、うだるやうな眞夏の、午後二時頃にぎらぎら輝く太陽の直射の下、コンクリートの屋上に寝そべって、だらりだらりと読むがいい。白い光に眩暈して、盛られた文字が怪しげに躍り出すまで読むがいい。

(「巻頭に記された書き込み」より)
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◎Contents
▶︎陶器の鴉
 藍色の蟇
 陶器の鴉
 しなびた船 ほか
▶︎球形の鬼
 仮面の上の草
 香爐の秋
 木立の相 ほか
▶︎濕気の小馬
 黄色い馬
 朱の搖椅子
 法性のみち ほか
▶︎黄色い帽子の蛇
 暁の香料
 魚の祭禮
 黄色い帽子の蛇 ほか
▶︎香料の顏寄せ
 月下香(Tubereuse)の香料
 ベルガモットの香料
 ナルシサスの香料 ほか
▶︎白い狼
 灰色の蝦蟇
 青狐
 林檎料理 ほか
▶︎木製の人魚
 をとめの顔
 わらひのひらめき
 水母の吸物 ほか
▶︎眞黒な水の上の月
 あをざめた薔薇
 うしろをむいた薔薇
 薔薇のもののけ ほか
▶︎風のなかに巢をくふ小鳥
 幻影
 悲しみの枝に咲く夢
 風のなかに巢をくふ小鳥 ほか
▶︎莟から莟へあるいてゆく人
 十六歳の少年の顏
 雪のある國へ歸るお前は
 四月の日 ほか
▶︎黄色い接吻
 夜の時
 春の日の女のゆび
 黄色い接吻 ほか
▶︎みづのほとりの姿
 朝の波
 白い階段
 日はうつろ ほか
▶︎薔薇の散策
▶︎散文詩
 緑の暗さから
 言葉の香氣
 白い鳥の影を追うて ほか
▶︎蛇の花嫁
 序詩
 しろきもの
 ほのあをき貝 ほか

絶版または版元品切れ
ソフトカバー
□publisher:創元社
□date of issue:1948年 初版
□size:18x12.8cm
□page:277
□condition:経年なり・可 表紙ヤケスレ汚れ傷み 
三方ヤケ 小口シミ
★万年筆による書き込み・線引き多数
★見返し記名・日付書き込み

» 詩歌・その他
https://narda.thebase.in/categories/1326667
¥1,600 SOLD OUT

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