Item
雲売りがきたよっ(山崎るり子 詩・装画)
☆2024.1.9 再掲
40代半ばから詩作を始め、2000年に現代詩花椿賞を受賞した、山崎るり子の詩画集。うつろう雲の下の出会いと出発を、しなやかな言葉で綴る物語詩。
著者によって描かれたシンプルな挿絵と言葉が響き合い、「雲売り」がやってくる世界に流れる、ゆっくりとした時間を感じさせる。
---------------------------
やあ雲売り うれしいなあ
今日はどの雲がおすすめかな
あの雲なんか と雲売りはいう
あと二十分ほどで消えてしまう
小さくてうすくて上等ですよ
(「赤んぼうのよだれの小さな光」より)
---------------------------
◎Contents
小さな空で目をならしてから
もう売れてしまったので
一番にきてくれた日
小さな空で目をならしてから
待つ時間
所有はややこしい
四分で消えてしまう雲
いつもとちがう雲売りがくる
夕焼けの前までにだれかを
雲売りがくる前のひとりごと
はっきりわかること
目をつぶって見る夢
きっと明日は
どこかのだれかと
まだ僕のものじゃない雲に
雲見の塔のはなし
紙いっぱいの空
雲売りのたのみ
それからしばらくして雲売りがこなくなった
空が広すぎて僕はどんどん小さくなってしまう
雲売りがこなくなってから三回目の雲びより
毎日新しい雲が湧いてくるのに
雲売りのことを考える日々
雲売りがこなくなって六回目の雲びより
雲売りがこなくなって七回目の雲びより
雲売りがこなくなって八回目の雲びより
雲売りがこなくなって九回目の雲びより
雲売りがこなくなって十回目の雲びより
朝がた ぼくが見た夢
出発
ハードカバー ダストカバー 帯あり
□publisher:思潮社
□date of issue:2012年 初版
□size:21x14.6cm
□page:97
□condition:経年なり・良好
» 詩歌・その他
https://narda.thebase.in/categories/1326667
40代半ばから詩作を始め、2000年に現代詩花椿賞を受賞した、山崎るり子の詩画集。うつろう雲の下の出会いと出発を、しなやかな言葉で綴る物語詩。
著者によって描かれたシンプルな挿絵と言葉が響き合い、「雲売り」がやってくる世界に流れる、ゆっくりとした時間を感じさせる。
---------------------------
やあ雲売り うれしいなあ
今日はどの雲がおすすめかな
あの雲なんか と雲売りはいう
あと二十分ほどで消えてしまう
小さくてうすくて上等ですよ
(「赤んぼうのよだれの小さな光」より)
---------------------------
◎Contents
小さな空で目をならしてから
もう売れてしまったので
一番にきてくれた日
小さな空で目をならしてから
待つ時間
所有はややこしい
四分で消えてしまう雲
いつもとちがう雲売りがくる
夕焼けの前までにだれかを
雲売りがくる前のひとりごと
はっきりわかること
目をつぶって見る夢
きっと明日は
どこかのだれかと
まだ僕のものじゃない雲に
雲見の塔のはなし
紙いっぱいの空
雲売りのたのみ
それからしばらくして雲売りがこなくなった
空が広すぎて僕はどんどん小さくなってしまう
雲売りがこなくなってから三回目の雲びより
毎日新しい雲が湧いてくるのに
雲売りのことを考える日々
雲売りがこなくなって六回目の雲びより
雲売りがこなくなって七回目の雲びより
雲売りがこなくなって八回目の雲びより
雲売りがこなくなって九回目の雲びより
雲売りがこなくなって十回目の雲びより
朝がた ぼくが見た夢
出発
ハードカバー ダストカバー 帯あり
□publisher:思潮社
□date of issue:2012年 初版
□size:21x14.6cm
□page:97
□condition:経年なり・良好
» 詩歌・その他
https://narda.thebase.in/categories/1326667