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猫の文学散歩(熊井明子 著)

猫の文学散歩(熊井明子 著)
少女の頃から文学に親しんできた著者は、エッセイのなかで自らの読書体験について繰り返し記している。『私の部屋のポプリ』シリーズを読んで、さまざまな名作への扉を開かれた人も多いのではないだろうか。

ホフマン『牡猫ムルの人生観』、萩原朔太郎『猫町』、森茉莉『黒猫ジュリエットの話』、田辺聖子『猫なで日記』など、文学をいろどる愛すべき猫たちと、かれらに愛情をそそぐ作家の知られざる素顔を綴る。1980年に刊行された単行本を加筆修正した文庫版。
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一匹の生きた猫は、どんな素晴らしい猫文学にも優ると思う。それでも猫好きは、猫が出てくる本を探し求め、夢中になる。
その動機は何であれ、私たちは、猫という鏡に映し出された“人”に会いたくて、猫の本を読むのではないだろうか。人間は、もろく傷つきやすいのに、日頃はそれを隠して生きている。でも、猫を語るとき、人はふと心の奥にひそむ魂を見せてしまうようだ。どんなに韜晦趣味の人でも ー。

(「あとがき」より)
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◎Contents
▶︎第1章 セクシー・キャット
 カブリエル・コレット『牝猫』
 谷崎潤一郎『猫と庄造と二人のをんな』
 梶井基次郎『交尾』ほか
▶︎第2章 ユーモラス・キャット
 ホフマン『牡猫ムルの人生観』
 夏目漱石『吾輩は猫である』
 藤原審爾『シャム猫ロマンの放浪』ほか
▶︎第3章 夢の猫
 L・キャロル『不思議の国のアリス』
 萩原朔太郎『猫町』
 金井美恵子『海のスフィンクス』ほか
▶︎第4章 子供の守護神の猫
 ポール・ギャリコ『ジェニィ』
 今江祥智『ぼんぼん』
 石井桃子『迷子の天使』ほか
▶︎第5章 ミステリアス・キャット
 エドガー・アラン・ポオ『黒猫』
 横溝正史『黒猫亭事件』
 仁木悦子『猫は知っていた』ほか
▶︎第6章 悲哀の猫
 内田百閒『ノラや』
 幸田文『ふたつボン』
 ピエール・ロティ『二匹の猫の生涯』ほか
▶︎第7章 伴侶の猫
 森茉莉『黒猫ジュリエットの話』
 レイモンド・チャンドラー『二人の作家』
 マリー・ローランサン『夜の手帖』ほか
▶︎第8章 猫嫌いが書く猫
 折口信夫『失題』
 宮沢賢治『セロ弾きのゴーシュ』
 A・チェーホフ『春』
▶︎第9章 眠り猫
 フランソワーズ・サガン『心の青あざ』
 田辺聖子『猫なで日記』
 杉本苑子の猫 ほか

絶版または版元品切れ
ソフトカバー ダストカバー 帯あり
□publisher:朝日文庫
□date of issue:1995年 初版
□size:14.6x10.6cm
□page:426
□condition:経年なり・普通 カバースレ汚れ 三方薄ヤケ
帯破れ

» 随筆・エッセイ
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