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随筆 ふるさとの味(森田たま 著)- ミリオン・ブックス
森田たまは、雑誌『少女世界』への投稿が認められ、10代の時に札幌から上京し、少女小説でデビュー。戦前戦後にわたって数多くの随筆を著し、女性エッセイストの先駆けとなった。
1950〜60年代に講談社が刊行していた新書シリーズ ミリオン・ブックスから。ふるさとの味の思い出、四季折々の美味についての50余篇を収めた晩年の随想集。
瀟洒な装幀は、自身の手によるもの。表紙の「ザリガニ模様」は、欧州へ旅行した際にストックホルム公使夫人から贈られたテーブルクロスの柄からとられている。
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いまでも、どうかしたはずみに、ふつと眼に浮かんでくる。
その箱のふたには、やはらかな色彩で、西洋の田舎の風景が描かれ、ふたをとると中身は、こまかくレースを刻んだ白い、光澤のある紙でおほわれてゐる。さうしてその紙をあけると、下から、いちご、バナナ、それから、まるい玉や、いちじく形や、さまざまな色と形のちひさなお菓子が、行儀よくならんで顔を出す。
……それが私のはじめて見た、西洋菓子といふものだった。
(「マシマロ」より)
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◎Contents
お重詰
しらうを
さざえ
さくら餅
あくまき
夏日新涼
巴里の秋
はつ雪の日
七面鳥
年始
スメヨーボ
雪山の味
トレドのお菓子
マシマロ
口腹の慾
身缺鰊のあめだき
朝鮮あざみと菊芋と
朝食譜
日本のビフテキ
精進料理
田舎家
タコ
四季に添うて
海鼠あり
蓬草紙
冬ごもり
舞踏會の花
サッテ
秋の味覚
春の献立 ほか
絶版または版元品切れ
ソフトカバー
□publisher:大日本雄辯會講談社
□date of issue:1956年 初版
□size:17.3×10.6cm
□page:252
□condition:経年なり・普通 カバースレ汚れ少傷み
小口経年シミ
» 随筆・エッセイ
https://narda.thebase.in/categories/1326663
1950〜60年代に講談社が刊行していた新書シリーズ ミリオン・ブックスから。ふるさとの味の思い出、四季折々の美味についての50余篇を収めた晩年の随想集。
瀟洒な装幀は、自身の手によるもの。表紙の「ザリガニ模様」は、欧州へ旅行した際にストックホルム公使夫人から贈られたテーブルクロスの柄からとられている。
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いまでも、どうかしたはずみに、ふつと眼に浮かんでくる。
その箱のふたには、やはらかな色彩で、西洋の田舎の風景が描かれ、ふたをとると中身は、こまかくレースを刻んだ白い、光澤のある紙でおほわれてゐる。さうしてその紙をあけると、下から、いちご、バナナ、それから、まるい玉や、いちじく形や、さまざまな色と形のちひさなお菓子が、行儀よくならんで顔を出す。
……それが私のはじめて見た、西洋菓子といふものだった。
(「マシマロ」より)
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◎Contents
お重詰
しらうを
さざえ
さくら餅
あくまき
夏日新涼
巴里の秋
はつ雪の日
七面鳥
年始
スメヨーボ
雪山の味
トレドのお菓子
マシマロ
口腹の慾
身缺鰊のあめだき
朝鮮あざみと菊芋と
朝食譜
日本のビフテキ
精進料理
田舎家
タコ
四季に添うて
海鼠あり
蓬草紙
冬ごもり
舞踏會の花
サッテ
秋の味覚
春の献立 ほか
絶版または版元品切れ
ソフトカバー
□publisher:大日本雄辯會講談社
□date of issue:1956年 初版
□size:17.3×10.6cm
□page:252
□condition:経年なり・普通 カバースレ汚れ少傷み
小口経年シミ
» 随筆・エッセイ
https://narda.thebase.in/categories/1326663
