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蠟涙(岡部伊都子 著、須田剋太 装画)

蠟涙(岡部伊都子 著、須田剋太 装画)
日常生活の中に息づく美を追求するとともに、戦争や差別など社会の実相をかたくなに見つめ続けた岡部伊都子の随筆集。

1954年からラジオ番組で放送されて全国で人気を呼んだ「四百字の言葉」をまとめたもので、『おむすびの味』『続おむすびの味』に続く第3集。
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中国の昔の物語の中に、花を愛しぬいた一人の翁の話がありました。幼いころに読んだのではっきりとは覚えていないのですが、人間を相手にものをいうよりも、ひたすら花にむかって話かけ、生きている花々の世話をすることを何よりの喜びとしていました。そしておしまいには、散った花びらを集めて、それを食べ、ついに花の仙人になってしまいます。
この花の仙人の話を思い出すたびに私は、いまは亡き牧野富太郎博士を連想するのです。牧野博士こそは、日本にうまれかわったかの花の仙人ではなかったでしょうか。

(「花の仙人」より)
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◎Contents
あれちのぎく
 滅びしもの
 好きな本
 夜の歯
 ほんとの不幸
榊の葉
 肌着
 デパート
 火星人
 牛乳配達 
母観世音
 わたしはどこにも
 花の仙人
 苦労性の夏子
 バレリーナ
妻をめとらば
 さしも草
 自ら傷つく
 レモン哀歌
 マグダラのマリヤ
冬の滝
 水仙
 灯
 寒中の花
 スノー・ドロップ
れんげ畑
 白酒
 ありがとう
 わかろうとする力
 時計なしデー
水中花
 花火の中心
 フェア・プレイ
 敗戦記念日
 お染人形
蠟涙
 へちま忌
 輝き眠る
 十二月八日
 銀の細工 ほか

絶版または版元品切れ
ソフトカバー ダストカバー
□publisher:創元社
□date of issue:1957年 再版(1957年 初版)
□size:17.2x11.2cm
□page:204
□condition:経年なり・普通 カバーヤケスレ汚れ傷み少破れ
背ヤケ褪色 経年シミ しおり紐切れ(写真9枚目)

» 随筆・エッセイ
https://narda.thebase.in/categories/1326663
¥1,200 SOLD OUT

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