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ドグラ・マグラ【上・下 2冊セット】(夢野久作 著、米倉斉加年 カバー画)
夢野久作の世界と、米倉斉加年が描く「憂世絵」。美と狂気が妖しく響き合う、角川文庫シリーズより。
昭和10年に出版され、〈幻怪、妖麗、グロテスク、エロテイシズムの極〉とうたわれた一大奇書。
夢という荒唐無稽なものが、われわれの無意識の中では現実なのだ。そのことを見ぬく目が作者にそなわっていなければ、この小説を読むにたるものとして成立させることはできなかっただろう。(「解説」より)
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「……お兄さま。お兄さま。お兄さま。お兄さま。お兄さま。お兄さま。お兄さま。……モウ一度……今のお声を……聞かしてエーッ……」
私は愕然として縮み上がった。思わずモウ一度、背後を振り返った。この部屋の中に、私以外の人間が一人もいないことを承知し抜いていながら……それからまたも、その女の声を滲み透して来る、コンクリートの壁の一部分を、穴のあくほど、凝視した。
(「上巻」より)
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解説:なだいなだ
ソフトカバー ダストカバー
□publisher:角川文庫
□date of issue:上 2008年 69版(1976年 初版)/ 下 2020年 91版(1976年 初版)
□size:14.8x10.4cm
□page:上 324 / 下 382
□condition:経年なり・普通 カバースレ汚れ少傷み
後半広告ページ折れ目
» 小説
https://narda.thebase.in/categories/1326662
昭和10年に出版され、〈幻怪、妖麗、グロテスク、エロテイシズムの極〉とうたわれた一大奇書。
夢という荒唐無稽なものが、われわれの無意識の中では現実なのだ。そのことを見ぬく目が作者にそなわっていなければ、この小説を読むにたるものとして成立させることはできなかっただろう。(「解説」より)
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「……お兄さま。お兄さま。お兄さま。お兄さま。お兄さま。お兄さま。お兄さま。……モウ一度……今のお声を……聞かしてエーッ……」
私は愕然として縮み上がった。思わずモウ一度、背後を振り返った。この部屋の中に、私以外の人間が一人もいないことを承知し抜いていながら……それからまたも、その女の声を滲み透して来る、コンクリートの壁の一部分を、穴のあくほど、凝視した。
(「上巻」より)
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解説:なだいなだ
ソフトカバー ダストカバー
□publisher:角川文庫
□date of issue:上 2008年 69版(1976年 初版)/ 下 2020年 91版(1976年 初版)
□size:14.8x10.4cm
□page:上 324 / 下 382
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