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うつろ舟(澁澤龍彦 著)
常陸の国のとある村の海岸に、ある日、筥を抱えたひとりの西洋婦人をのせたガラス張りの舟がたどり着いて……。
表題作「うつろ舟」ほか、流麗な文体で描いた名品8篇を収録し、澁澤龍彦の死の前年に刊行された短篇集。
個体であることを主張し続けた近代文学に対して、彼は、二十世紀の小説の主流とはまったく異質のやり方で異をとなえたわけである。(解説・金井美恵子より)
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長老の仙右衛門が一座を制して、おもむろに口を切るには、
「わしのにらんだところでは、あの筥のなかには、おそらく人間の首がはいっているな。」
「え。人間の首ですって。」
「うむ。それに間違いない。その仔細、いって聞かそうか。」
「そりゃもう、ぜひ聞かせてほしいものだ。」
(「うつろ舟」より)
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◎Contents
護法
魚鱗記
花妖記
髑髏盃
菊燈台
髪切り
うつろ舟
ダイダロス
解説:金井美恵子
絶版または版元品切れ
ソフトカバー ダストカバー
□publisher:福武文庫
□date of issue:1990年 初版
□size:15.4x10.6cm
□page:216
□condition:経年なり・普通 カバースレ汚れ
三方ヤケ
» 小説
https://narda.thebase.in/categories/1326662
表題作「うつろ舟」ほか、流麗な文体で描いた名品8篇を収録し、澁澤龍彦の死の前年に刊行された短篇集。
個体であることを主張し続けた近代文学に対して、彼は、二十世紀の小説の主流とはまったく異質のやり方で異をとなえたわけである。(解説・金井美恵子より)
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長老の仙右衛門が一座を制して、おもむろに口を切るには、
「わしのにらんだところでは、あの筥のなかには、おそらく人間の首がはいっているな。」
「え。人間の首ですって。」
「うむ。それに間違いない。その仔細、いって聞かそうか。」
「そりゃもう、ぜひ聞かせてほしいものだ。」
(「うつろ舟」より)
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◎Contents
護法
魚鱗記
花妖記
髑髏盃
菊燈台
髪切り
うつろ舟
ダイダロス
解説:金井美恵子
絶版または版元品切れ
ソフトカバー ダストカバー
□publisher:福武文庫
□date of issue:1990年 初版
□size:15.4x10.6cm
□page:216
□condition:経年なり・普通 カバースレ汚れ
三方ヤケ
» 小説
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