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文學界 2017年10月号(今村夏子『木になった亜沙』ほか)

文學界 2017年10月号(今村夏子『木になった亜沙』ほか)
今村夏子『木になった亜沙』初出誌。

そのほか、高樹のぶ子『蜜蜂とバッタ』、石原慎太郎『死線を超えて』、西村賢太『雨滴は続く』、村田喜代子『飛族』、『Orga(ni)sm』阿部和重)など。
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杉の木の亜沙は、ある日足元から切り倒された。周りの杉と一緒にトラックにのせられ、吹きすさぶ風にさらされながら、ねずみ色の工場に運ばれた。
そこでされるがままにまかせていたら、巨大なカッターでスパスパ切られ、あれよあれよというまにどんどん細く、小さくなった。ベルトコンベアにのせられて、乾いた部屋に連れていかれ、また移動したかと思ったら、最終的に透明な細い袋に入れられた。
切り倒されてから一週間、気がついたらわりばしになっていた。

(『木になった亜沙』今村夏子 より)
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◎Contents
巻頭表現:不知火の指─―石牟礼道子(石内都)
特集:死ぬまでに絶対読みたい大長編
 カラーマゾフの兄弟、失われた時を求めて ほか
木になった亜沙(今村夏子)
蜜蜂とバッタ(高樹のぶ子)
死線を超えて(石原慎太郎)
虫の川(椎名誠)
市民相談家(早助よう子)
不死男(島田雅彦)
雨滴は続く(西村賢太)
飛族(村田喜代子)
Orga(ni)sm(阿部和重)
潮音(宮本輝)
スーベニア(しまおまほ)
キム・ユタカ・コスレットの人生(与那原恵)
インタビュー:「黒沢清映画」の衝撃(長谷川博己)
朗読論(朝吹亮二)
井田中佐のこと(川崎徹)

絶版または版元品切れ
ソフトカバー
□publisher:文藝春秋
□date of issue:2017年
□size:21x14.8cm
□page:296
□condition:経年なり・良好

» 小説
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