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居候匇々(内田百閒 著、谷中安規 画)- 旺文社文庫 全作品集

居候匇々(内田百閒 著、谷中安規 画)- 旺文社文庫 全作品集
百閒の遺志に従い「旧仮名遣い」を用いて、昭和54年から59年まで刊行された旺文社文庫〈特別企画〉全作品集より。

「居候匇々(そうそう)」は、昭和11年11月〜12月に「時事新報」に掲載された、百閒最初にして最後の「新聞小説」。毎回締め切りに追われて四苦八苦して書き続けたが、経営不振に陥っていた「時事新報」が廃刊となり、36回であえなく連載中断となった。

苦学生の万成君が、百閒自身を思わせる駄洒落を弄するドイツ語教師・ネコラツ先生の書生となり、奇想天外な物語を繰り広げる。挿絵は、百閒が「風船画伯」と名付け愛した漂白の版画家・谷中安規。

東京駅の駅長、銀座バア・ロマンス店主、最高裁判所長官、三越の重役、全日空の取締役、作家、俳人、箏曲家など、幅広い人脈を駆使して展開された傑作鼎談シリーズ「三盃座談」を併載。
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時事新報社の需めに応じて、本紙の夕刊に連載小説を執筆する事になつたが、新聞小説は私に取つて初めての経験である。様子が解らないので、これから先先の出來栄えをあらかじめお請合する事は六づかしい。
毎日書いて行く内に、作中の人物が勝手にあばれ出して、作者の云ふ事を聴かなくなつたら困ると、今から心配してゐる。どうにも手におへなくなれば登場人物を鏖殺(みなごろし)にして、結末をつける外はなかろうと考へてゐる。

(「居候匇々 作者の言葉」より)
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◎Contents
▶︎居候匇々
 作者の言葉
 居候匇々
 再び作者の言葉
 登場人物の其後
▶︎附録・三盃座談
 ほろ酔い炉辺鼎談(井上友一郎・難波久太郎・内田百閒)
 逢坂閑談(三淵忠彦・宮川曼魚・内田百閒)
 駅長と検校(宮城道雄・加藤源蔵・内田百閒)
 大博士呆談(辰野隆・藤原咲平・内田百閒)
 雅俗併存(前田晁・井上慶吉・内田百閒)
 薬剤金融椿論(神鞭常泰・久米正雄・内田百閒)
 旧師の敬い方の研究(北村孟徳・中野勝義・内田百閒)

三盃座談会の頃(上田健次郎)
「居候匇々」雑記(平山三郎)
カバー:田村義也

絶版または版元品切れ
ソフトカバー ダストカバー
□publisher:旺文社文庫
□date of issue:1984年 初版
□size:15x11cm
□page:293
□condition:経年なり・普通 カバースレ汚れ
三方薄ヤケ

» 小説
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