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骨餓身峠死人葛(野坂昭如 著、寺田正明 装幀)
昭和初期、九州の入海に臨む峻厳な峠「骨餓身」。その奥にある炭坑で繰り広げられる愛欲の地獄図を、濃密な文体で描き切った表題作「骨餓身峠死人葛(ほねがみとうげ ほとけかずら)」ほか、六篇を収録。
滅びゆくものに動かしがたい人間の実相を見る、野坂文学の極致を示す短篇集。
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「うちゃ、もっと死人葛がほしいんよ、あげんうつくしか花はなかとよ」節夫の体を受けとめつつ、うわごとめいてたかをがいい、節夫は「よかよか、いくらでん持ってきてやるけんな」節夫は、ふと自分の体に、死人葛のつるがからみつき、わが血肉を養いとして、みるみる花をたわわに咲かせる幻想が浮かび、それはたとえようのない悦楽に思えた。
(「骨餓身峠死人葛』より)
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◎Contents
骨餓身峠死人葛
人情ふいなーれ
同行二人
マイ・ミックスチュア
当世ますらお団
ああ奇怪大綬章
紀元は二千六百年
絶版または版元品切れ
ハードカバー ビニールカバー 帯あり
□publisher:中央公論社
□date of issue:1969年初版
□size:19.8x13.5cm
□page:224
□condition:経年なり・普通 カバースレ
カバー折り返し/目次ページ シミ、小口点茶シミ
» 小説
https://narda.thebase.in/categories/1326662
滅びゆくものに動かしがたい人間の実相を見る、野坂文学の極致を示す短篇集。
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「うちゃ、もっと死人葛がほしいんよ、あげんうつくしか花はなかとよ」節夫の体を受けとめつつ、うわごとめいてたかをがいい、節夫は「よかよか、いくらでん持ってきてやるけんな」節夫は、ふと自分の体に、死人葛のつるがからみつき、わが血肉を養いとして、みるみる花をたわわに咲かせる幻想が浮かび、それはたとえようのない悦楽に思えた。
(「骨餓身峠死人葛』より)
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◎Contents
骨餓身峠死人葛
人情ふいなーれ
同行二人
マイ・ミックスチュア
当世ますらお団
ああ奇怪大綬章
紀元は二千六百年
絶版または版元品切れ
ハードカバー ビニールカバー 帯あり
□publisher:中央公論社
□date of issue:1969年初版
□size:19.8x13.5cm
□page:224
□condition:経年なり・普通 カバースレ
カバー折り返し/目次ページ シミ、小口点茶シミ
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