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骸骨の黒穂(夢野久作 著、米倉斉加年 カバー画)
夢野久作の世界と、米倉斉加年が描く「憂世絵」。美と狂気が妖しく響き合う、角川文庫シリーズより。
北九州の小さな居酒屋のおやじがポックリ亡くなり、店の中から、白紙に包んだ沢山の黒穂の束と、古ぼけた茶褐色の頭蓋骨が発見され、人々を驚かせた。その後、町には異常な数の乞食たちが群れ集まる。それは、血の気もよだつ惨劇の幕開けだった……。
炭鉱都市で居酒屋を営んでいた名物おやじの死に秘められた、邪宗門徒たちの黒い歴史。「山窩小説」の傑作と評される表題作ほか、全7篇を収録。
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まだ警察の仕事の大ザッパな、明治二十年頃のこと……。
人気の荒い炭鉱都市、筑前、直方の警察署内で起こった奇妙な殺人事件の話。
煤煙に蔽われた直方の南の町外れに、一軒の居酒屋が在った。(略)
主人は藤六と言った六十がらみの独身者の老爺で、相当無頼たらしい黥(いれずみ)を背負っていた。色白のデップリと肥った禿頭で、この辺りの人間の扱い方を知っていたのであろう。坑夫、行商人、界隈の百姓なぞが飲みに来るので、一パイ屋の藤六といって人気がよかった。
(「骸骨の黒穂」より)
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◎Contents
骸骨の黒穂
山羊髭編集長
笑う唖女
巡査辞職
人間レコード
芝居狂冒険
オンチ
絶版または版元品切れ
ソフトカバー ダストカバー
□publisher:角川文庫
□date of issue:1980年 初版
□size:14.8x10.4cm
□page:294
□condition:経年なり・普通 カバーヤケスレ汚れ傷み
三方薄ヤケ
» 小説
https://narda.thebase.in/categories/1326662
北九州の小さな居酒屋のおやじがポックリ亡くなり、店の中から、白紙に包んだ沢山の黒穂の束と、古ぼけた茶褐色の頭蓋骨が発見され、人々を驚かせた。その後、町には異常な数の乞食たちが群れ集まる。それは、血の気もよだつ惨劇の幕開けだった……。
炭鉱都市で居酒屋を営んでいた名物おやじの死に秘められた、邪宗門徒たちの黒い歴史。「山窩小説」の傑作と評される表題作ほか、全7篇を収録。
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まだ警察の仕事の大ザッパな、明治二十年頃のこと……。
人気の荒い炭鉱都市、筑前、直方の警察署内で起こった奇妙な殺人事件の話。
煤煙に蔽われた直方の南の町外れに、一軒の居酒屋が在った。(略)
主人は藤六と言った六十がらみの独身者の老爺で、相当無頼たらしい黥(いれずみ)を背負っていた。色白のデップリと肥った禿頭で、この辺りの人間の扱い方を知っていたのであろう。坑夫、行商人、界隈の百姓なぞが飲みに来るので、一パイ屋の藤六といって人気がよかった。
(「骸骨の黒穂」より)
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◎Contents
骸骨の黒穂
山羊髭編集長
笑う唖女
巡査辞職
人間レコード
芝居狂冒険
オンチ
絶版または版元品切れ
ソフトカバー ダストカバー
□publisher:角川文庫
□date of issue:1980年 初版
□size:14.8x10.4cm
□page:294
□condition:経年なり・普通 カバーヤケスレ汚れ傷み
三方薄ヤケ
» 小説
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