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船の夢(内田百閒 著)- 旺文社文庫 全作品集
百閒の遺志に従い「旧仮名遣い」を用いて、昭和54年から59年まで刊行された旺文社文庫〈特別企画〉全作品集より。
昭和14年から20年まで日本郵船の嘱託をつとめた百閒は、フロックコートに山高帽という出立ちで出社。原稿料頼みの不安定な生活から逃れて、郵船所有の船に乗って船旅を楽しみ、台湾まで足をのばす。
台湾旅行の思い出や船談義を中心とした「船の御馳走」「時化」「バナナの菓子」など35編の随筆と、百閒が初めて発表した本格的な中篇小説「柳檢校の小閑」を収録。
太平洋戦争直前の、まだ「船の夢」に心遊ばせる余地の残っていた時代に書かれた、第14冊目の百鬼園随筆文集。昭和16年刊行。
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初めにアイスクリームを飲み又は食ひ、次にソツプを食ひ又は啜り、ソツプの時から乾菓を出させる。其後一種或は二種の御馳走をたべて、それから珈琲を飲む。それでお仕舞かと思ふと又食卓ボイを呼んでライスカレーを持つて来させる。
船の中の晩餐の時に、私はさう云ふ食べ方をすると、この頃になつて大学の辰野隆博士が頻りに云ふので困る。辰野博士とは去年の夏一緒に往復一週間許りの船旅をしたので、其時の事を持ち出すのである。
(「船の御馳走」より)
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◎Contents
流民
岸壁の浪枕
新造
出船の記
人の顔
竹橋内
尾長
玄冬観桜の宴
葉蘭
麻姑の手
一病息災
荒手の空
大和丸
東支那海
屏東の蕃屋
小列車
砂糖黍
時化
基隆の結滞
簾炉
机
道楽のすすめ
新田丸座談会覚書
船の御馳走
門司の八幡丸
婦人接待係
砂糖袋
蟻と砂糖
バナナの菓子
カステラ
紅茶
海苔
山火事
不心得
門松の風
柳檢校の小閑
「船の夢」雑記(平山三郎)
カバー:田村義也
絶版または版元品切れ
ソフトカバー ダストカバー
□publisher:旺文社文庫
□date of issue:1982年 初版
□size:15x11cm
□page:198
□condition:経年なり・普通 カバースレ汚れ傷み
三方薄ヤケ 経年シミ
» 随筆・エッセイ
https://narda.thebase.in/categories/1326663
昭和14年から20年まで日本郵船の嘱託をつとめた百閒は、フロックコートに山高帽という出立ちで出社。原稿料頼みの不安定な生活から逃れて、郵船所有の船に乗って船旅を楽しみ、台湾まで足をのばす。
台湾旅行の思い出や船談義を中心とした「船の御馳走」「時化」「バナナの菓子」など35編の随筆と、百閒が初めて発表した本格的な中篇小説「柳檢校の小閑」を収録。
太平洋戦争直前の、まだ「船の夢」に心遊ばせる余地の残っていた時代に書かれた、第14冊目の百鬼園随筆文集。昭和16年刊行。
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初めにアイスクリームを飲み又は食ひ、次にソツプを食ひ又は啜り、ソツプの時から乾菓を出させる。其後一種或は二種の御馳走をたべて、それから珈琲を飲む。それでお仕舞かと思ふと又食卓ボイを呼んでライスカレーを持つて来させる。
船の中の晩餐の時に、私はさう云ふ食べ方をすると、この頃になつて大学の辰野隆博士が頻りに云ふので困る。辰野博士とは去年の夏一緒に往復一週間許りの船旅をしたので、其時の事を持ち出すのである。
(「船の御馳走」より)
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◎Contents
流民
岸壁の浪枕
新造
出船の記
人の顔
竹橋内
尾長
玄冬観桜の宴
葉蘭
麻姑の手
一病息災
荒手の空
大和丸
東支那海
屏東の蕃屋
小列車
砂糖黍
時化
基隆の結滞
簾炉
机
道楽のすすめ
新田丸座談会覚書
船の御馳走
門司の八幡丸
婦人接待係
砂糖袋
蟻と砂糖
バナナの菓子
カステラ
紅茶
海苔
山火事
不心得
門松の風
柳檢校の小閑
「船の夢」雑記(平山三郎)
カバー:田村義也
絶版または版元品切れ
ソフトカバー ダストカバー
□publisher:旺文社文庫
□date of issue:1982年 初版
□size:15x11cm
□page:198
□condition:経年なり・普通 カバースレ汚れ傷み
三方薄ヤケ 経年シミ
» 随筆・エッセイ
https://narda.thebase.in/categories/1326663