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白い屋形船・ブロンズの首（上林暁 著）
脳溢血で倒れた際の出来事を克明に記し、幻想的な作品へと昇華した「白い屋形船」、彫刻家・久保孝雄との交友をこまやかに綴る「ブロンズの首」ほか。
右半身、下半身不随、言語障害を患いながら、私小説の大道を歩み続けた晩年の名作11篇を収録。献身的な介護と口述筆記で創作を支えた妹・徳広睦子が、親愛の情に溢れたあとがきを寄せている。
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私の病室の（脳出血）の枕元に、私のブロンズの首がある。屏風の外、整理箱の上に乗っかっている。私が元気だった自分に冠っていたハンチングをかぶせてある。ハンチングはブロンズ色をしているので、ハンチングがブロンズの一部であるように見える。
「おれが死んだら、これを田ノ口へ送ってくれ」
私は家人にそう言ってある。田ノ口は私の故郷である。いま故郷の家には、年老いた母と妹が住んでいる。
（「ブロンズの首」より）
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◎Contents
白い屋形船
母ハルエ
父イタロウ
筒井筒
幼い母
ばあやん
上野桜木町
ブロンズの首
極楽寺町
竜舌蘭
四万十川幻想
著者に代わって読者へ（徳広睦子）
解説（高橋英夫）
作家案内・著者目録（保昌正夫）
絶版または版元品切れ
ソフトカバー ダストカバー
□publisher：講談社文芸文庫
□date of issue：1996年 2刷（1990年 初版）
□size：15x10.6cm
□page：312
□condition：経年なり・普通 カバースレ汚れ
三方薄ヤケ 角少折れ目
» 小説
https://narda.thebase.in/categories/1326662
右半身、下半身不随、言語障害を患いながら、私小説の大道を歩み続けた晩年の名作11篇を収録。献身的な介護と口述筆記で創作を支えた妹・徳広睦子が、親愛の情に溢れたあとがきを寄せている。
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私の病室の（脳出血）の枕元に、私のブロンズの首がある。屏風の外、整理箱の上に乗っかっている。私が元気だった自分に冠っていたハンチングをかぶせてある。ハンチングはブロンズ色をしているので、ハンチングがブロンズの一部であるように見える。
「おれが死んだら、これを田ノ口へ送ってくれ」
私は家人にそう言ってある。田ノ口は私の故郷である。いま故郷の家には、年老いた母と妹が住んでいる。
（「ブロンズの首」より）
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◎Contents
白い屋形船
母ハルエ
父イタロウ
筒井筒
幼い母
ばあやん
上野桜木町
ブロンズの首
極楽寺町
竜舌蘭
四万十川幻想
著者に代わって読者へ（徳広睦子）
解説（高橋英夫）
作家案内・著者目録（保昌正夫）
絶版または版元品切れ
ソフトカバー ダストカバー
□publisher：講談社文芸文庫
□date of issue：1996年 2刷（1990年 初版）
□size：15x10.6cm
□page：312
□condition：経年なり・普通 カバースレ汚れ
三方薄ヤケ 角少折れ目
» 小説
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