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ピアノの音(庄野潤三 著)
☆2024.5.30 再掲
庄野潤三が、自らの晩年の生活を日録風に綴った家族小説シリーズの第二作。1997年4月に刊行された単行本の文庫化。
郊外の「山の上」に居を構え二人暮らしをしている老父婦が、子や孫たちと親しく交流し、庭にやってくる鳥たちを慈しみ、宝塚歌劇の舞台を楽しむ。そんな人生の断片が淡々と綴られた文章を読むほどに、心の中に、日々の喜びや哀感が流れ込んでくる。
足柄山に住む長女夫婦、「山の下」の長男夫婦と孫の惠子ちゃん、読売ランド前の次男夫婦と孫のフーちゃん。入れ替わり立ち替わり、小説に登場する人物が、みんな自分の親しい人のように感じられる。「妻」のお手製の阿波徳島風まぜずし「かきまぜ」を、一度食べてみたい。
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かきまぜ。妻は朝からかきまぜを作る。清水さんが毎年、雛まつりに銀座空也の草餅とさくら餅を届けて下さる。そのお返しに差上げるための「かきまぜ」である。午前中に清水さん来る。いい具合に「かきまぜ」が間に合った。清水さんの御主人は伊予の生れで、妻の作った「かきまぜ」をいつもよろこんで下さる。
(「本文」より)
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解説、斎藤礎英。
年譜
著書目録
絶版または版元品切れ
ソフトカバー ダストカバー
□publisher:講談社文芸文庫
□date of issue:2004年 初版
□size:15x10.6cm
□page:352
□condition:経年なり・普通 カバースレ汚れ
» 小説
https://narda.thebase.in/categories/1326662
庄野潤三が、自らの晩年の生活を日録風に綴った家族小説シリーズの第二作。1997年4月に刊行された単行本の文庫化。
郊外の「山の上」に居を構え二人暮らしをしている老父婦が、子や孫たちと親しく交流し、庭にやってくる鳥たちを慈しみ、宝塚歌劇の舞台を楽しむ。そんな人生の断片が淡々と綴られた文章を読むほどに、心の中に、日々の喜びや哀感が流れ込んでくる。
足柄山に住む長女夫婦、「山の下」の長男夫婦と孫の惠子ちゃん、読売ランド前の次男夫婦と孫のフーちゃん。入れ替わり立ち替わり、小説に登場する人物が、みんな自分の親しい人のように感じられる。「妻」のお手製の阿波徳島風まぜずし「かきまぜ」を、一度食べてみたい。
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かきまぜ。妻は朝からかきまぜを作る。清水さんが毎年、雛まつりに銀座空也の草餅とさくら餅を届けて下さる。そのお返しに差上げるための「かきまぜ」である。午前中に清水さん来る。いい具合に「かきまぜ」が間に合った。清水さんの御主人は伊予の生れで、妻の作った「かきまぜ」をいつもよろこんで下さる。
(「本文」より)
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解説、斎藤礎英。
年譜
著書目録
絶版または版元品切れ
ソフトカバー ダストカバー
□publisher:講談社文芸文庫
□date of issue:2004年 初版
□size:15x10.6cm
□page:352
□condition:経年なり・普通 カバースレ汚れ
» 小説
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