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ノラや(内田百閒 著)- 旺文社文庫 全作品集
百閒の遺志に従い「旧仮名遣い」を用いて、昭和54年から59年まで刊行された旺文社文庫〈特別企画〉全作品集より。
昭和32年3月27日に家を出たまま、こつぜんと姿を消してしまった愛猫ノラ。八方手を尽くしてその行方をさぐり、ひたすら帰りを待ちわびる日々を綴った随筆集。
中公文庫・ちくま文庫・福武文庫版の『ノラや』はいずれも、愛猫に関する文章のみをまとめた編集となっているが、本書は単行本の構成に即して、旧知の人々への惜別の想いを記した随筆13編も併載。晩年を迎えた百閒が抱えていた「喪失感」が滲み出る内容となっている。
ノラを思って泣き暮らす百閒のもとに、読者から届けられた書簡33通をまとめた「ノラ来簡集」を読むと、しみじみと心打たれる。
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ノラちやんはまだ帰つてまゐりませんか?横須賀線の車中で小説新潮の「ノラや」を読み、涙があふれ出てきて、おさへる事が出来ませんでした。阿房列車から感じとつた百鬼園氏のアマノジヤク、ツムジマガリの中に、あの様なやさしい情があるとは、何日も顔も洗はずノラの事ばかり考へて夜も眠れぬ時をすごしてゐられる事を思ふと、はやくノラちやんかへつていらつしやいと、さけばずにはゐられません。
― 鎌倉市大町より
(「ノラ来簡集」より)
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◎Contents
ノラや
ノラやノラや
ノラに降る村しぐれ
ノラ来簡集前書
ノラ来簡集目次
ノラ来簡集
朝雨
門の夕闇
田楽の涙
草平さんの幽霊
一本七勺
列車食堂の為に辯ず
放送初舞台
鯛の子
第七囘摩阿陀會
御慶六年
八代紀行
千丁の柳
附録
漾虚集を読む
「老猫物語」に就いて
老猫物語
解説:平山三郎
「ノラや」雑記
カバー:田村義也
絶版または版元品切れ
ソフトカバー ダストカバー
□publisher:旺文社文庫
□date of issue:1983年 初版
□size:15x11cm
□page:284
□condition:経年なり・普通 カバースレ汚れ
三方ヤケ 扉ページほかシミ(写真2枚目)
» 随筆・エッセイ
https://narda.thebase.in/categories/1326663
昭和32年3月27日に家を出たまま、こつぜんと姿を消してしまった愛猫ノラ。八方手を尽くしてその行方をさぐり、ひたすら帰りを待ちわびる日々を綴った随筆集。
中公文庫・ちくま文庫・福武文庫版の『ノラや』はいずれも、愛猫に関する文章のみをまとめた編集となっているが、本書は単行本の構成に即して、旧知の人々への惜別の想いを記した随筆13編も併載。晩年を迎えた百閒が抱えていた「喪失感」が滲み出る内容となっている。
ノラを思って泣き暮らす百閒のもとに、読者から届けられた書簡33通をまとめた「ノラ来簡集」を読むと、しみじみと心打たれる。
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ノラちやんはまだ帰つてまゐりませんか?横須賀線の車中で小説新潮の「ノラや」を読み、涙があふれ出てきて、おさへる事が出来ませんでした。阿房列車から感じとつた百鬼園氏のアマノジヤク、ツムジマガリの中に、あの様なやさしい情があるとは、何日も顔も洗はずノラの事ばかり考へて夜も眠れぬ時をすごしてゐられる事を思ふと、はやくノラちやんかへつていらつしやいと、さけばずにはゐられません。
― 鎌倉市大町より
(「ノラ来簡集」より)
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◎Contents
ノラや
ノラやノラや
ノラに降る村しぐれ
ノラ来簡集前書
ノラ来簡集目次
ノラ来簡集
朝雨
門の夕闇
田楽の涙
草平さんの幽霊
一本七勺
列車食堂の為に辯ず
放送初舞台
鯛の子
第七囘摩阿陀會
御慶六年
八代紀行
千丁の柳
附録
漾虚集を読む
「老猫物語」に就いて
老猫物語
解説:平山三郎
「ノラや」雑記
カバー:田村義也
絶版または版元品切れ
ソフトカバー ダストカバー
□publisher:旺文社文庫
□date of issue:1983年 初版
□size:15x11cm
□page:284
□condition:経年なり・普通 カバースレ汚れ
三方ヤケ 扉ページほかシミ(写真2枚目)
» 随筆・エッセイ
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