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闇屋になりそこねた哲学者(木田元 著、間村俊一 装幀)
戦後を生き抜くために「闇屋」まがいの商売にまで手をそめた十七歳の少年・木田元は、文学書の乱読によって日々の鬱屈をまぎらわしていた。そんな中、ハイデガーの『存在と時間』に出会い、その魔力のひきずり込まれるように、哲学の道へと踏み込んでいく。
『現象学』『ハイデガーの思想』『反哲学史』などの著作によって数多くの読者を魅了した著者が、自らの人生を縦横に語る、無類の面白さに満ちた自叙伝。
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シケたテキ屋でしたが、親分夫婦にわりと可愛がられまして、下手をすると養子にされるのじゃないか、という感じでした。ぼくをふくめて若い衆が三人いましたが、ちゃんと米の飯を食べさせてくれました。
テキ屋は露天商で、暴力団やバクチ打ちとはちがいますから、比較的地味でした。その頃、池袋でも新興の強力な暴力集団が生まれかけていましたから、あまり大きな顔はできませんでした。
(「焼け跡の街で」より)
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◎Contents
父のこと、満州のこと
江田島へ
焼け跡の街で
ぼくは運び屋だった
青春彷徨
勉強したくなった
東北大学で
『存在と時間』をはじめて読んだ頃
ハイデガーへの回り道
先生たち
ハイデガーがわかる
現象学とは何か
ぼくが書いた本
翻訳について
自分のこと、健康のこと
読書会のこと
友人たち
おわりに
装幀(カバーデザイン)、間村俊一。
絶版または版元品切れ
ソフトカバー ダストカバー
□publisher:ちくま文庫
□date of issue:2014年 2刷(2010年初版)
□size:15x10.5cm
□page:245
□condition:経年なり・良好
» 随筆・エッセイ
https://narda.thebase.in/categories/132666
『現象学』『ハイデガーの思想』『反哲学史』などの著作によって数多くの読者を魅了した著者が、自らの人生を縦横に語る、無類の面白さに満ちた自叙伝。
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シケたテキ屋でしたが、親分夫婦にわりと可愛がられまして、下手をすると養子にされるのじゃないか、という感じでした。ぼくをふくめて若い衆が三人いましたが、ちゃんと米の飯を食べさせてくれました。
テキ屋は露天商で、暴力団やバクチ打ちとはちがいますから、比較的地味でした。その頃、池袋でも新興の強力な暴力集団が生まれかけていましたから、あまり大きな顔はできませんでした。
(「焼け跡の街で」より)
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◎Contents
父のこと、満州のこと
江田島へ
焼け跡の街で
ぼくは運び屋だった
青春彷徨
勉強したくなった
東北大学で
『存在と時間』をはじめて読んだ頃
ハイデガーへの回り道
先生たち
ハイデガーがわかる
現象学とは何か
ぼくが書いた本
翻訳について
自分のこと、健康のこと
読書会のこと
友人たち
おわりに
装幀(カバーデザイン)、間村俊一。
絶版または版元品切れ
ソフトカバー ダストカバー
□publisher:ちくま文庫
□date of issue:2014年 2刷(2010年初版)
□size:15x10.5cm
□page:245
□condition:経年なり・良好
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