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黒いピエロ(ロジェ・グルニエ 著、山田稔 訳)
南フランスの小さな町に育った幼馴染の男女たちが、それぞれにひかれあい、愛しあい、傷つけあう。そしてそのすべてを、第二次世界大戦がのみこんでいく。
そんな彼らの運命の変転を、サン・マルタンの縁日のたびに現れる「黒いピエロ」が見つめている。
作者ロジェ・グルニエがもっとも気に入っている作品だという、自らの青春時代に重ね合わせて描き出した長篇小説。山田稔の端正な訳文が、心にしみる。
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私の目にはその情景が、まるで今もその場にいるかのようにありありとうかぶ。誰かがその子を起き上がらせ、荷物のように抱き抱えて連れ去った。泣きわきめいた女の子は後に、ひどく口数の少ない女になった。名をアンナ・デュフレーヌといった。(略)
五歳ではじめて幼稚園に行ったその日以来、私はこう自問しはじめたのだ。〈ぼくの人生ってなんだろう。ぼくはこれからそれをどう生きるのだろう〉と。
(「ラパッロ邸」より)
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◎Contents
第一部 ラパッロ邸
第二部 メニルモンタンの路面電車
サン=マルタンの縁日
訳者あとがき:もう一つの物語(山田稔)
絶版または版元品切れ
ハードカバー ダストカバー
□publisher:白水社
□date of issue:1999年2刷(1999年初版)
□size:19.5x13.5cm
□page:140
□condition:経年なり・普通 カバースレ汚れ傷み
» 小説
https://narda.thebase.in/categories/1326662
そんな彼らの運命の変転を、サン・マルタンの縁日のたびに現れる「黒いピエロ」が見つめている。
作者ロジェ・グルニエがもっとも気に入っている作品だという、自らの青春時代に重ね合わせて描き出した長篇小説。山田稔の端正な訳文が、心にしみる。
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私の目にはその情景が、まるで今もその場にいるかのようにありありとうかぶ。誰かがその子を起き上がらせ、荷物のように抱き抱えて連れ去った。泣きわきめいた女の子は後に、ひどく口数の少ない女になった。名をアンナ・デュフレーヌといった。(略)
五歳ではじめて幼稚園に行ったその日以来、私はこう自問しはじめたのだ。〈ぼくの人生ってなんだろう。ぼくはこれからそれをどう生きるのだろう〉と。
(「ラパッロ邸」より)
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◎Contents
第一部 ラパッロ邸
第二部 メニルモンタンの路面電車
サン=マルタンの縁日
訳者あとがき:もう一つの物語(山田稔)
絶版または版元品切れ
ハードカバー ダストカバー
□publisher:白水社
□date of issue:1999年2刷(1999年初版)
□size:19.5x13.5cm
□page:140
□condition:経年なり・普通 カバースレ汚れ傷み
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