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見るまえに跳べ(大江健三郎 著、香月泰男 装幀)

見るまえに跳べ(大江健三郎 著、香月泰男 装幀)
強者としての外国人、屈辱的な立場にある日本人、その中間者としての存在(外国人相手の娼婦・通訳など)の三者の相関を主題として、敗戦後という「状況」のなかでたちすくむ人間の孤独と虚無を描く、第二短編集。

表題作『見るまえに跳べ』の主人公である青年は、年上の娼婦のヒモのような暮らしを送りながら、決定的な「行動」を起こすことができない。その精神的な不能感が、生の奥深くを蝕んでゆく ー。
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「誰の詩だったか忘れたが、ポピュラー・ソングの一節だったかもしれないが」とガブリエルはいい、上機嫌で朗誦した。
  Look if you like, but you will have to leap.
「見たけりゃ見なさい、けれどもあんたは跳ばなきゃいけない。そういうことだな」
「女の子をくどく時?」と良重があいかわらず嬉しそうにいった。
「生活いっぱんさ、なにをやるにも見るまえに跳べということさ」とガブリエルも再び酔いのなかへのめりこんで行きながらいった。
「見ているやつと跳ぶやつと二種類ある」

(『見るまえに跳べ』より)
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◎Contents
見るまえに跳べ
暗い川おもい櫂
不意の啞
喝采
戦いの今日

絶版または版元品切れ
ハードカバー ダストカバー
□publisher:新潮社
□date of issue:1973年 19刷(1958年 初版)
□size:19.5x13.5cm
□page:252
□condition:経年なり・普通 カバーヤケスレ汚れ傷み 
扉ページ・P20に赤ボールペン書き込み(写真4枚目・5枚目)
経年シミ 裏見返しラベル剥がし跡

» 小説
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