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女経(村松梢風 著、棟方志功 装幀)
戦前の溝口映画の原作となった『残菊物語』や、川島芳子に取材した小説『男装の麗人』などで知られる作家、村松梢風の戦後の代表作。
梢風は、祖父の築いた莫大な財を放蕩し尽くした後、文学の道に進む。大正期には上海に渡航し、租界文化のとりことなり、その体験を作品として昇華している。
本書は、随筆のかたちをとった私小説風の連作短篇。生涯を通じた遊蕩生活のなかで出会った女性たちの姿を、巧みの筆で蘇らせている。章ごとに添えられた棟方志功の木版による扉絵が、「女」という存在への畏怖のようなものを感じさせる。
本書をもとに、昭和35年、三人の監督によるオムニバス映画が製作されている。出演、京マチ子、若尾文子、山本富士子ほか。
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私は、男というものは女を不幸にするものだと思っている。ほんとうに女を幸福にする男があれば、それは例外だと思っている。(略)
私は多年そういう信念のようなものを持って暮らして来ているが、ひとつは、私が過去において女を不幸にばかりおとしいれて来たために、自然とそういう哲学めいたものが生まれたのかも知れない。
(「円満の女が必ずしも幸福ではない」より)
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◎Contents
第1話 円満の女が必ずしも幸福ではない
第2話 女にとって生活と恋とどっちが重い
第3話 昔の中国にはこんな女がいた、今はいない
第4話 雪国の女は奔放な冒険家である
第5話 ヨシワラは完全に地上から消え去った
第6話 ある種の恋愛はかなしい道化である
第7話 旅先の女に悔いを残すものではない
第8話 今は昔芝神明の物語
第9話 昔の恋人を訪ねるのも時と場合によることである
第10話 「真景累ヶ淵」はいつの時代にもある話だ
第11話 初恋物語
第12話 人が老いるのではない、恋愛が老いるのだ
絶版または版元品切れ
ハードカバー クロス装 函
□publisher:中央公論社
□date of issue:1958年8版(1958年初版)
□size:20x13.5cm
□page:217
□condition:経年なり・普通 函ヤケスレ汚れ傷み
本体:背ヤケ退色 小口茶シミ
» 随筆・エッセイ
https://narda.thebase.in/categories/1326663
梢風は、祖父の築いた莫大な財を放蕩し尽くした後、文学の道に進む。大正期には上海に渡航し、租界文化のとりことなり、その体験を作品として昇華している。
本書は、随筆のかたちをとった私小説風の連作短篇。生涯を通じた遊蕩生活のなかで出会った女性たちの姿を、巧みの筆で蘇らせている。章ごとに添えられた棟方志功の木版による扉絵が、「女」という存在への畏怖のようなものを感じさせる。
本書をもとに、昭和35年、三人の監督によるオムニバス映画が製作されている。出演、京マチ子、若尾文子、山本富士子ほか。
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私は、男というものは女を不幸にするものだと思っている。ほんとうに女を幸福にする男があれば、それは例外だと思っている。(略)
私は多年そういう信念のようなものを持って暮らして来ているが、ひとつは、私が過去において女を不幸にばかりおとしいれて来たために、自然とそういう哲学めいたものが生まれたのかも知れない。
(「円満の女が必ずしも幸福ではない」より)
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◎Contents
第1話 円満の女が必ずしも幸福ではない
第2話 女にとって生活と恋とどっちが重い
第3話 昔の中国にはこんな女がいた、今はいない
第4話 雪国の女は奔放な冒険家である
第5話 ヨシワラは完全に地上から消え去った
第6話 ある種の恋愛はかなしい道化である
第7話 旅先の女に悔いを残すものではない
第8話 今は昔芝神明の物語
第9話 昔の恋人を訪ねるのも時と場合によることである
第10話 「真景累ヶ淵」はいつの時代にもある話だ
第11話 初恋物語
第12話 人が老いるのではない、恋愛が老いるのだ
絶版または版元品切れ
ハードカバー クロス装 函
□publisher:中央公論社
□date of issue:1958年8版(1958年初版)
□size:20x13.5cm
□page:217
□condition:経年なり・普通 函ヤケスレ汚れ傷み
本体:背ヤケ退色 小口茶シミ
» 随筆・エッセイ
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