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生活の随筆3「色」(高見順ほか 著・柳原良平 装幀)
柳原良平のスマートな装幀・カットに魅了される、随筆アンソロジー全12巻の第3巻。「色」(色恋)をテーマとした名随筆が集められている。
高見順の連作エッセイ「エロスの招宴」は、戦前、前衛藝術運動、左翼文学運動に関わった著者の経験に根ざした私小説としても読める作品で、危険な香りをただよわせている。
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私はその頃、左翼の非合法運動に関係していた。昼間はなに食わぬ顔をして会社につとめ、夜の自分の時間を、秘密の仕事にあてていた。
(略)
その部屋の隅には、ベッドが置いてあった。それは、きたない部屋に似つかわしくない——(当時の言葉で言えば)「豪遊」なベッドである。そのベッドは、私がその頃同棲していた女が、自分の趣味で、自分から買ってきたものである。プチ・ブル趣味だと、私はにがにがしく思っていた。(略)
彼女はマネキン・ガールをやっていた。日本で最初のマネキン・クラブに属していた。(「エロスの招宴」高見順より)
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◎Contents
村松梢風…………女経
西條八十…………女妖記抄
北原武夫…………三人の女
高見順……………エロスの招宴
絶版または版元品切れ
ソフトカバー 函 元セロファン
□publisher:筑摩書房
□date of issue:1962年 初版
□size:18.2x13cm
□page:390
□condition:経年なり・普通 函スレ汚れ傷み
背ヤケ褪色 元セロファン破れ(写真9枚目)
表裏見返しページ3カ所に蔵書印
» 随筆・エッセイ
https://narda.thebase.in/categories/1326663
高見順の連作エッセイ「エロスの招宴」は、戦前、前衛藝術運動、左翼文学運動に関わった著者の経験に根ざした私小説としても読める作品で、危険な香りをただよわせている。
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私はその頃、左翼の非合法運動に関係していた。昼間はなに食わぬ顔をして会社につとめ、夜の自分の時間を、秘密の仕事にあてていた。
(略)
その部屋の隅には、ベッドが置いてあった。それは、きたない部屋に似つかわしくない——(当時の言葉で言えば)「豪遊」なベッドである。そのベッドは、私がその頃同棲していた女が、自分の趣味で、自分から買ってきたものである。プチ・ブル趣味だと、私はにがにがしく思っていた。(略)
彼女はマネキン・ガールをやっていた。日本で最初のマネキン・クラブに属していた。(「エロスの招宴」高見順より)
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◎Contents
村松梢風…………女経
西條八十…………女妖記抄
北原武夫…………三人の女
高見順……………エロスの招宴
絶版または版元品切れ
ソフトカバー 函 元セロファン
□publisher:筑摩書房
□date of issue:1962年 初版
□size:18.2x13cm
□page:390
□condition:経年なり・普通 函スレ汚れ傷み
背ヤケ褪色 元セロファン破れ(写真9枚目)
表裏見返しページ3カ所に蔵書印
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